ラピダスが米国のIBMと共同開発で2ナノメートル相当の半導体を量産するうえで必要な製造品質などに関する中間的な数値目標を先月までに達成し世界で初めてとなる量産技術の確立に向けて大きく前進したことが分かった。IBMとラピダスの研究開発拠点。ラピダスUSリサーチフェロー・福崎勇三さんは、去年4月に着任した。2年前は僅か7人のエンジニアでスタートした開発もいまやラピダスだけで100人を超えるエンジニアの精鋭たちが集まっている。ラピダスが目指すのは回路の線の幅が2ナノメートル相当の次世代半導体。高速処理で、かつ消費電力を大幅に抑えられると期待されている。しかし、世界の先頭を行く台湾のTSMCでさえ2018年に2ナノ半導体の開発を表明して以降、今も量産にこぎ着けていないなど高い技術の壁がある。ラピダスとIBMの開発チームは量産に向けて必要な中間的な数値目標を達成したことを確認した。前人未到の2ナノ半導体に大きく近づいた。ラピダス・小池淳義社長がニューヨークにやって来た。成果を確認する会議にはIBMの幹部。そして、今月ラピダスに5900億円の追加支援を決めた経済産業省の幹部も出席した。開発が順調に進んでいることを伝えるためにIBMの幹部が2ナノ半導体の試作品を披露。IBM・シニアバイスプレジデント・ダリオギル氏は、IBMとラピダスの連携にとってエキサイティングな日だ、と述べていた。ラピダス・小池淳義社長は「この世界で大丈夫だ 安心できるということは多分ない 一歩ずつ前進していかないと気を抜いた瞬間に壊れてしまうということは過去の例を見てもいっぱいある」等と話していた。最後に小池淳義社長が確認したいというある場所に向かった。