新年度予算の成立を受けて岸田首相が昨夜記者会見を行い「ことし物価上昇を上回る所得を必ず実現する。来年以降に物価上昇を上回る賃上げを必ず定着させる」と明言した。また、自民党派閥の政治資金問題で来週中にも関係議員の処分を行う意向を明らかにした。不記載の金額や程度・役職や議員歴、説明責任の果たし方を含む信頼回復に向けた努力の状況を総合的に判断していくと述べた。党執行部はこれまでのところ安倍派のキックバックの扱いを協議した幹部4人を選挙における非公認での処分とし、派閥からの指示でキックバックを受けるなどした中堅・若手は「戒告」などとする方針。また、党内に”4人以外の事務総長経験者らも責任は免れない”との声があることを踏まえ、厳しい処分を行う対象などの検討を加速させることにしている。これに立憲民主党・泉代表は「予算の議論しなければならないところで自民党は「裏金問題」追及に時間を割かせるような状況をつくったにもかかわらず中身は真実を語らず」と指摘。野党側は”実態解明が進んでいない”と批判を強めていて引き続き安倍派幹部らの証人喚問を求めるなど追及を続ける構え。一方で政治資金規正法の改正が焦点となる。近く国会に設置される特別委員会で収支報告書に虚偽記載があった場合に「連座制」導入や収支報告書のデジタル化など罰則の強化や資金の透明性の向上が検討される見通し。