日本銀行は金融政策決定会合でマイナス金利政策を解除することなどを決定し、17年ぶりの利上げに踏み切った。午後3時半から行われている会見で植田総裁は、「日銀が目指す2%の物価目標が持続的・安定的に実現していくことが見通せる状況になったと判断した」などと決定の理由を説明した。植田総裁はまた、「当面緩和的な金融環境が継続すると考えている」とも述べた。日銀は今日までの会合でマイナス金利を解除した他、これまで金融緩和策で行ってきた複数の政策を修正した。短期金利については、これまでは金融機関が日銀に預ける預金の一部にマイナス0.1%の政策金利を適用していたが、これをプラス0.1%に変更し、短期金利を0~0.1%程度に誘導するという。またイールドカーブ・コントロールを撤廃した。今後は市場の動きに合わせた長期金利の変動をある程度容認する一方、長期金利が急上昇しないように日銀が長期国債を買い入れる仕組みは残した。今回の決定を受けて円相場は一時1ドル=150円台まで円安が進み、日経平均株価は4万円台を回復して今日の取引を終えた。