イット! あすがよくなりますように アスヨク!
街中をゆっくりとリヤカーを引いて歩く男性は、東京・青梅市で10年以上リアカーを引き続けている久保田哲さん(53歳)。リヤカーで売っていたのは夫婦二人三脚で作ったシフォンケーキ。フワフワ食感が評判で地元では人気の商品。久保田さんは週4日好きなルートを歩き、気の向くままに販売する“頑張りすぎない働き方”を続けている。久保田さんは「四六時中、働いてたくさんお金が入ってきても、倒れたら終わりですもんね。そんなに頑張らなくても他に楽しいことも楽しみながら、僕はそれが豊かだと思うんですけど」と話す。40歳の頃、会社員だった久保田さんは多忙な日々と様々なストレスからうつ病を発症。およそ5年の療養期間を経て働き方への考え方が一変したという。「“朝から晩まで働いてもいいよ”という人は、そうすればいいと思うんですけど、それだとつぶれる人もいるじゃないですか、僕みたいにね。(働き方の)選択肢があるって、すごく大事だと思います」と話す。“働き方はひとつじゃないと伝えたい”という思いで、久保田さんは10年以上ゆっくりとリヤカーで歩き続けている。久保田さんは「こういう働き方もあるし、ちゃんと生きていけているよっていうことを伝えられたらいいなと思いますね。それをずっと体現していきたいなと思います」と話す。久保田さんの“アスヨク”ソング・SUPER BUTTER DOG「サヨナラCOLOR」。