Nスタ それが知りたかった!
かつて「小売りの王様」とよばれた百貨店、歴史はジェットコースターのようだった。1970年代、買い物といえば百貨店の時代。東京・池袋の百貨店の中で行われていたのは、水着ファッションショーだった。当時は買い物以外の楽しみもあり、1つは子どもたちの屋上の夢の国。東急プラザ蒲田では、都内で唯一となる屋上観覧車が、いまも子どもたちを楽しませている。1990年代には、バレンタイン商戦や、御歳暮商戦など牽引してきた。中でもダントツで凄まじかったのは、福袋商戦。売り場は修羅場だった。1991年、バブル崩壊で日本が長い不況のトンネルに突入した。そんななか、年に1度の大盤振る舞いだった福袋が、お得感を消費者の心を掴んだ。ところが、勢いがあった福袋商戦とは裏腹に、百貨店に茨の道が待ち受けていた。年間販売額は、1991年をピークに年々減少。そして1995年、総合スーパーに販売額で逆転される。1999年、「東急百貨店 日本橋店」が閉店した。翌年には、「有楽町そごう」が閉店した。その跡地には、「ビックカメラ」が。幾度となく押し寄せる波のような試練、その度に百貨店は生き残る道を模索し続けた30年だった。
