新美の巨人たち 新美の巨人たち
藤本さんは1970年の万博とのつながりも大切に考えた。戦後日本を代表する建築家の丹下健三による、丸くあいた巨大な大屋根と空に突きだす命の象徴の岡本太郎の太陽の塔。藤本さんはその生命の象徴を大きくしてもう一度ここに戻そうという願いをこめているという。そんな大屋根に藤本さんはいくつも細かい工夫を施していた。大屋根リングの柱の間隔は3.6mで住宅にもしようされるサイズで丁度8畳の部屋がすっぽり入る広さ。住宅のようなスケール感にすることで圧迫のない安心できる空間を生み出す。さらに、場所によって木の組み方がが異なり、規則正しいようで複雑な造形が歩くたびに景色を変えていく。