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オープニング映像。
4月に始まった大阪・関西万博。訪れるのはこれが三度目だという山崎怜奈。158の国と地域7つの国際機関が参加。大阪湾に浮かぶ人工島で開催された。今日の作品は藤本壮介設計の大屋根リング。幅30m、内径615m、全長は2kmの巨大な建造物。内側に東京ドームが6つも入るほどの大きさ。
高さは20mでビル5階分に相当する。場所や時間帯によって様々な表情を見せてくれる。その組み上げには清水寺にも使用される日本の伝統的な木組みの方法を使った貫工法。柱は幅42センチの集成材で梁との接合部には楔や金属部材を組み合わせて強度を確保。巨大な建築を支える強度に。開放感に溢れたリングは見上げると圧倒的な大きさに。聖地に組み上げられた柱がリズミカルにどこまでも続いていくような圧巻の景観。
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- 2025年日本国際博覧会大屋根清水寺
藤本さんは1970年の万博とのつながりも大切に考えた。戦後日本を代表する建築家の丹下健三による、丸くあいた巨大な大屋根と空に突きだす命の象徴の岡本太郎の太陽の塔。藤本さんはその生命の象徴を大きくしてもう一度ここに戻そうという願いをこめているという。そんな大屋根に藤本さんはいくつも細かい工夫を施していた。大屋根リングの柱の間隔は3.6mで住宅にもしようされるサイズで丁度8畳の部屋がすっぽり入る広さ。住宅のようなスケール感にすることで圧迫のない安心できる空間を生み出す。さらに、場所によって木の組み方がが異なり、規則正しいようで複雑な造形が歩くたびに景色を変えていく。
大屋根リングの上は、植栽の絨毯に覆われ、まるで丘陵地帯のよう。かなり起伏に飛んでいるという。緑の間にみえる白い部分は膜屋根といわれ、重さを軽減するためのものだがもう一つの役割には下から見上げてみると柔らかな光に差し込んで明り取りにもなっている。地上う22mの場所には内側に世界中のパビリオンを設置し高さを規制することで全体が一望できるように。リングからは大阪の摩天楼や船の優美な姿を垣間見れる。マジックアワーになると六甲山の山なみが幻想的に浮かびあがる。
藤本さんは1971に北海道に生まれ、東神楽町という自然豊かな場所で育った藤本さん。東大の建築学科を卒業し、就職はせず独学で建築のありかたを探る日々を7年過ごした。すると空間の作られ方を把握したという。目指したのは森のように混沌としながらも他奥な存在を受け入れていく建築。2000年には青森県立美術館の設計コンペに提出したプランで転機が訪れる。黒川紀章ら名だたる建築家とともに最終選考へ。審査員だった伊東豊雄さんは1位は決まっていたという。気の向くままに、散策しながらアートに出会っていく。森のような美術館。2位となった青森のコンペのあと、事務所を立ち上げた藤本さんは国内外に建物を作った。
大屋根リングはまるで大きな木の下で雨宿りをしているよう。柱に案内板をつけることでナビゲーションの役割も。万博は個性豊かな建築も見どころ。独創的な海外のパビリオンも楽しませてくれる。
また会場内にある建物は藤本さんが手がけた迎賓館が。各国から訪れる要人を招くがそこには日本のアート作品が。様々な日本の文化を肌で感じることができるおもてなしの空間に。藤本さんが求め続けた建築を象徴する場所がある。
白井屋ホテルはエントランスを抜けて見えてくるのは天井から光が挿し込む四階までの吹き抜け。その光の中をのぼってくと藤本さんが細部までデザインした客室が。その部屋は観葉植物のベンジャミンをランダムに配置し立体的な空間を演出。他にはない宿泊体験をできるという。カフェラウンジは特別なたまり場に。
大阪・関西万博には静けさの森があり、これからの社会を考えられるようになっていると藤本さんは答えた。共生がテーマの彫刻などがある。藤本さんは大屋根リングとリアルな森を一つの作品を考えていた。1年半かけて1500本の樹木をうえて生態系を作り上げてきた。
大屋根リングの建設には批判が多かった。
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大屋根リングの建設には400億円ほどかかり、無駄ではないかと批判が多かった。その中でリングの一部を保存する計画になっている。
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