大下容子ワイド!スクランブル (ニュース)
韓国・慶州市から中継。トランプ大統領と習近平国家主席の会談が始まってまもなく1時間。会場は釜山にある韓国の空軍基地内。トランプ氏が先に到着し、習主席を出迎えて握手すると30秒ほど手を離さなかった。握手中にトランプ氏は笑顔も見せた。会談の冒頭、習主席を前にトランプ氏は「偉大な国の指導者であり、長期にわたって素晴らしい関係を築いていける」と持ち上げたが、実際には会談前に自らのSNSに「国防総省に核実験を再開するよう指示した」と投稿し、中国を牽制している。CNNによると、核実験をすれば1992年以来約30年ぶりのこととなる。これはきょうの会談で核兵器の削減義務を負っていない中国に対し核軍縮を迫る意図があるとみられる。トランプ大統領は二次政権の発足後、関税を武器に日本や韓国など多くの国に譲歩を迫ってきたが、最大のターゲットは中国。アメリカから中国への輸出拡大を実現し、1年後の中間選挙で政権の成果・実績としてアピールしたい狙いがある。しかしトランプ大統領にとって誤算だったのは、中国が誇るレアアースの存在。戦闘機や電気自動車の製造に欠かせないレアアースは中国が世界シェアの7割を占めている。トランプ政権は一時、中国に対し145%もの追加関税を課したが、結局何も勝ち取れなかったのは中国が対抗措置としてレアアースの輸出を規制したことが背景にある。中国が今月に入りレアアースの輸出規制を強化したことに反発したトランプ大統領は、中国への100%の追加関税をちらつかせているが、中国の強硬姿勢は変わっておらず、中国のが後手に回っている印象。今回の会談ではまずは当面の緊張緩和に向け、双方の歩み寄りが実現するかが焦点となる。
中国・北京から中継。中国でも習近平国家主席のAPEC訪問、米中首脳会談が大きく報じられている。中国側の反応について富坂さんは「首脳会談に先立つ写真撮影では、習近平国家主席とトランプ大統領の目がなかなか合わなかったのが印象出来だった。普段記者から問いかけられることのない習近平国家主席が一言も発せず、戸惑っている表情も見受けられた。冒頭発言では『中国とアメリカでは国の性質が違うから相違点は避けられないが、中国の発展とトランプ氏のメイク・アメリカ・グレイト・アゲインは矛盾しない』と相手の発展を支え合い、共同繁栄を実現できるという協調姿勢をアピールしている。また、ガザ地区でのトランプ氏の平和への貢献を称賛するなど、トランプ氏への気遣いも見えた。米中対立については、中国では『中国の方が有利に物事を進めている』という見方が強い。レアアースについても中国がしっかり主導権を握っている他、様ざなな製品について輸出先・輸入先を多角化し、グローバルサウス・一帯一路など自国に有利な枠組みを作り上げているため。中国が最大の目標とする『台湾統一』に向け、中国は引き続きアメリカとの対立をコントロールしながら日本も含め、自国に有利な環境を作り上げていくとみられる」と伝えた。
