北朝鮮 対中ロ外交の実像

2026年6月11日放送 14:50 - 14:59 NHK総合
時論公論 (時論公論)

習近平国家主席は7年ぶりに北朝鮮を国賓訪問し金正恩総書記と会談を行った。経済や防衛分野での協力強化などで合意した。中朝間の首脳外交は6年余途絶えていたが去年9月のキム総書記の訪中が転機となった。友好協力相互援助条約の締結から65年を前に関係改善の流れを加速させるねらいがあるとみられる。今回の会談で関係国が注目していたのは対米関係ともからむ北朝鮮の核問題をめぐる対応。先月北京で行われた米中首脳会談で米側は北朝鮮の非核化を共通目標として確認したと発表したが、中国側は朝鮮半島など重大問題について意見を交わしたとするにとどまっていた。そして迎えた中朝首脳会談で双方の発表に北朝鮮の非核化への言及は見当たらず。会談では中国が関係立て直しを優先し一定の譲歩をした形。
北朝鮮はロシアとの蜜月関係も変わらず維持している。2024年に包括的戦略パートナーシップ条約を締結。ロシア・クルスク州に1万人超の北朝鮮軍部隊を派遣し現在も駐留を続けている。CNNは2024年12月にスペイン沖で沈没のロシア貨物船について原子力潜水艦用の原子炉部品を北朝鮮に運搬していたとする見方を先月伝えた。北朝鮮は建国以来、中国とロシアを天秤にかけながら外交を展開してきた経緯がある。キム総書記は3月の施政方針演説で他国への依存心を捨て発展を目指すと述べた。望むべくは中ロから必要な支援を受けながら適度な距離感を保って自主路線を歩むこと。アメリカとの緩衝地帯として北朝鮮の体制存続を国益とみなす中ロとの戦略的関係を今後も維持・管理していくとみられる。


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