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台湾北部の河口付近に中国からの不審船が侵入し、乗っていた中国籍の男が逮捕された事件で、男は中国海軍の元軍人だったことがわかった。今月9日、台湾北部の新北市の河口からおよそ11kmの海上で不審な小型船が見つかり、台湾当局が、乗っていた60歳前後の中国籍の男を逮捕した。男は「自由を求めてきた」などと話していたが、台湾の海上保安庁にあたる海巡署はきのうの会見で、男が中国海軍で艇長を務めていた元軍人だと明らかにした。河口は総統府などがある台北中心部から20kmほどしか離れておらず、男が台湾の防衛力を試そうとしたとの見方も出ている。また、過去1年間で、中国人が違法に上陸を試み、「自由を求めてきた」と供述するケースが18件発生していると明らかにした。台湾の国防部は、中国が武力衝突に至らない「グレーゾーン」戦術を行っている可能性を否定できないとしている。