ニュースウオッチ9 (ニュース)
きょう、自民党と日本維新の会の安全保障調査会のメンバーが首相官邸を訪れた。「防衛装備移転三原則」の運用方針見直しに向け、“殺傷能力ある「武器」移転を原則可能に”などの提言を高市首相に提出した。浜田元防衛相は「産業を振興させる安定供給できるような形しっかりとつくっていく」、前原前共同代表は「節度のあるルールに基づいて輸出していく」などと述べた。提言の中で安全保障政策の大転換と位置づけているのは防衛装備品移転の5類型を撤廃すること。背景には日本を取り巻く安全保障環境の変化がある。インド太平洋の安全保障環境の厳しさが増す中、防衛装備品の移転推進で同盟国・同志国との防衛協力を強化する狙いがある。フィリピン・アニョ国家安全保障担当顧問は「防衛能力を強化する助けとなるよい機会」などと述べた。南シナ海の領有権をめぐり中国と対立するフィリピン政府は海上自衛隊「あぶくま」型護衛艦の調達を検討している。
一方、今回の提言の取りまとめにあたっては移転が際限なく拡大しないようにする「歯止め策」も焦点となった。提言では移転先は装備品の輸出や技術移転に関する協定を結んだ国に限定。今月1日時点では17か国(防衛省)。戦闘が行われている国への移転は「原則不可」としているが、政府が特段の事情ある場合と判断すれば輸出できる余地を残す形となっている。拓殖大学・佐藤教授は「自由かされると民間企業の活動の幅が拡大する」、流通経済大学・植村教授は「力によって安全確保することに完全にかじを切っている。平和国家の内実は何もない」などと述べた。5類型撤廃のもう一つの狙いは防衛産業の育成と基盤強化。近年、防衛産業から撤退すぐ企業が相次いでいる。要因の一つに取引相手は自衛隊に限定されているという点がある。海外での市場を確保し防衛産業の育成につなげることを期待している。今回の動きに、防衛省の主要装備品の取引先で契約金額が最多の三菱重工業は“政府の方針に従い適切に対応していく”としている。防衛産業に関心を寄せたものの参入を取りやめた企業もある。東京・大田区の電子機器メーカーを紹介した。会社を営む進士さんは戦争を体験していて、将来的な輸出で自分たちの技術・製品が国外の紛争に関わる可能性を否定しきれないことから防衛産業への参入を取りやめた。
今回の提言について国民民主党・榛葉幹事長は「安全保障産業が極めてぜい弱になっている。わが国の抑止力をさまざまな分野で重層的に確保していくこれが大事」、中道改革連合・小川代表は「責任ある平和国家としての立ち位置・立場の堅持を前提に具体的な検討を行うよう要請したい」、共産党・山添政策委員長は「武器輸出大国になるこてゃ絶対に避けるべき」などと述べた。小泉防衛相は「わが国にとって望ましい安全保障環境を創出できるのかといった点を不断に検討する必要がある」などと述べた。高市首相は「提言を踏まえ、与党と連携しながらしっかりと検討していく」などとSNSに投稿した。
