知られざるガリバー〜エクセレントカンパニーファイル〜 (知られざるガリバー)
アイエイアイは基幹部品のエンコーダーをはじめ、主要部品のほとんどを自社生産している。工場で活躍する電動アクチュエーターは全て自社製品。精密な動作を実現するために重要なのはスライダーをスムーズに動かして制御しやすくすること。そこで、レールと接する部分に球を入れて摩擦を減らす。金属部品は作るときに僅かな個体差が生じるときがある。スライダーの動きをスムーズにするため、製品ごとに1/1000mm単位で適切なサイズの鋼球を入れてる。
アイエイアイが手掛ける電動アクチュエーターは約5300種類。中には物を掴むタイプもある。複数台組み合わせた電動アクチュエーターは様々な場面で人の作業を肩代わりしている。アイエイアイの始まりは1976年、自動化設備の製造販売会社として設立した。創業当初は大手電気メーカーに向けた試験装置の設計・制作などを請け負っていたが、慢性的な赤字が続いていた。その状況を打破するため、自社製品の開発にも取り組み始めた。電動アクチュエーターに可能性を感じて様々な装置で活用できるインテリジェントアクチュエーターを発売した。2000年代、製品の品質にばらつきがあることを指摘された。これが転機となり、製造工程の改革に成功した。