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東京・品川区の住宅街の一角できのう通行できるようになった道路。といってもその距離はたったの30メートル。ここは緊急車両などを通すために作られた道路で、歩行者や自転車が通行できるように開放された。ナゼ大都会のド真ん中にこんな道を作ったのか。約1,400万人が暮らす東京。国土のわずか0.6%に総人口の11%が集中する世界有数の超過密都市。そんな都民の足元を支えるのが都内に張り巡らされた道路。戦後、車の所有台数が増えるとともに慢性的に発生する交通渋滞を解消するため幹線道路が整備されてきた歴史がある。1961年に撮影された環状7号線の様子が流れた。戦後80年以上経った現在でも都内では道路整備が続いている。東京・千代田区~練馬区まで続く放射第7号線。去年2月、東西2キロにわたる工事区間のうち西側1キロが開通。しかし東側の一部が開放されたが全線開通には至ったいない。その理由は直線の道が続く工事中の幹線道路の先に建ち並ぶ約200基の墓。墓の移設先が決まらないため立ち退きが進んでいないという。
さらに大都会のどまんなかでもいまだ全線開通していない道路がある。それが「補助第29号線」。東京・品川区の山手通り~大田区南馬込の環七道路に至る幅20メートル・全長3.5キロの道路。東京都の資料によると戦後間もない1946年に決定した道路計画で、2014年度に事業着手。完成は現時点で2030年を予定している。全線開通を前にきのうその道路の一部が開放された。緊急車両などを通すために作られた道路だが、きのうから歩行者・自転車も通れるようになった。開放されたのは「西大井区間」30メートルと、「温町区間」60メートル、「戸越区間」100メートルの3か所。計画から80年経ったいま開放されたのは約190メートルだけ。木造住宅密集地域を通る予定となっている「補助第29号線」。この事業の効果について都は「災害時に延焼を防止するほか、避難・救援路としての機能が強化されるなど、地域の防災性が向上する」と説明。しかし街を歩くとフェンスで囲われた空き地が至るところにあり、立入禁止の看板も。計画開始から80年経ってもなお道路が全線開通しない理由は進まない用地計画。都は道路拡張のため住宅など550棟の用地買収を進めているが、住民の中にはすぐに立ち退きできない事情を抱える人たちもいる。家の一部が計画道路にかかるという家の住人は、「うちの建物は特殊で、一部建物を解体すると全部壊さないといけない。いま交渉で補償額の提示があるけど、その提示額じゃとてもじゃないけど(建て替えが)できない」と話す。計画されている道路の上に立つ理髪店は「立ち退きと言われたら立ち退くけど、ここは借地なので借地権があと8年ある。そこまでは居ようと思っている。東京都からは何も言ってこない」とのこと。一方、この道路が完成すると東京で最も長い商店街・戸越銀座商店街を横切る形となる。商店街で店を営む店主らは「商店街に来る人が増えるのは良いこと」「商店街に来る人は増えるだろうけど、事故などのデメリットが有る」など意見は様々。果たして東京都が進める「補助第29号線」はいつ完成するのか。阻止で今後、住民たちの生活はどうなるのか。
