秘湯ロマン (秘湯ロマン)
福島県の西部・会津エリア。今回の旅人・秦瑞穂は「庄助の宿 瀧の湯」を訪ねた。会津に伝わる民謡「会津磐梯山」に登場する「小原庄助」にちなんだ宿。創業140年を超える老舗だが、何度か改修され館内はモダンな造りとなっている。大浴場「庄助風呂」の壁は大谷石でできている。小原庄助さんが愛用したと伝わる石風呂が大谷石であることから。光が差し込む約10畳の内湯。泉質はナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉。奥には「庄助酒風呂」と名付けられた湯船もある。酒に強く温泉好きだったと言われる庄助さんに因んで、会津の老舗酒造から譲り受けた日本酒づくりに使う釜を利用した湯船。伏見ヶ滝が見渡せる。宿の4階に位置する「はなれ松島閣」は、全10室に露天風呂を備えたスイートルーム。屋上には、「夢空の湯」という貸切風呂がある。黒を基調とした落ち着いた雰囲気。自然をゆっくり満喫できる。もう一つの貸切風呂「幻の湯」は、夢空の湯とはまた違う趣がある。約30年前にリニューアルされるまでは、川が増水すると湯船が水没して姿を消したことからその名前がついた。