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今日のテーマは「Direct Air Capture」と呼ばれる空気中にある二酸化炭素を直接回収する技術。脱炭素のための有効な手段として世界で開発が進む中東大発のスタートアップが独自技術で実用化を目指している。江東区の駐車場に据えられたコンテナハウス。空気を機械に取り込み、空気中にあるCO2をタンクの中で回収する。2023年に創業したプラネットセイバーズが開発したこのシステム。空気中のCO2濃度は470ppmほどだが、この装置を使うとおよそ10倍に濃縮されていることがわかる。空気中のCO2は吸着され、タンクの中にとどまるが吸着されない窒素や酸素などはそのままタンクの外に排出される。双日や川崎重工なども実用化に乗り出しているが、吸着材の耐久性やコストなどの課題もある。東京大学の中にあるスタートアップを支援する施設では、CO2を回収するための吸着材の開発が行われている。ゼオライトと呼ばれる鉱物を活用する。ゼオライトは天然の鉱物で一般的には園芸用や水槽にも使われている。目に見えない小さな穴が養分などを蓄え、土壌を改良したり水槽に発生したアンモニアを吸着し、水質を改善したりする。ここでは、独自の技術で天然より穴が小さく、CO2を効率よく吸着できるゼオライトを人工的に作り出している。耐久性が高いことに加え、吸着や分離に使うエネルギーが少なくコスト面での競争力は高い。回収したCO2はハウス栽培や植物工場へ供給するなど様々な用途に使用される。その技術にオーストラリアの企業も注目しており、今後、世界に打って出る計画だ。
