首都圏ネットワーク それ、”闇バイト”じゃない?
闇バイトを巡っては若者などに犯罪に加担する前に思いとどまってもらうことも重要な課題となっている。警察庁が公開したこの動画を企画しみずから出演した警察庁生活安全企画課の阿波拓洋課長に話を聞いた。一連の強盗事件では警察、これまでに延べ48名の被疑者を検挙している。そしてその検挙した被疑者の取り調べによって大きく2つのことが分かってきている。1つはやはり楽で簡単、高収入という募集キーワードにつられて応募している。それからいずれもシグナルとかテレグラムという匿名性の高いアプリに誘導されてしまっいるということがある。中には犯罪かもしれないと思いながら応募する人もいるんじゃないかと思っている。ホワイト案件等といったことばを理由に自分自身にこれは犯罪ではないんじゃないかと言い訳をしながら実行しているんじゃないかと思う。阿波課長は「よく認識していただきたいのは強盗というのは非常に重たい罪。たとえば強盗をして相手にけがをさせた場合、無期または6年以上の懲役、死亡させた場合は死刑または無期懲役になる。先ほどのニュースでもあったが数年以上、刑務所で過ごすということはしっかり認識してほしいと思うし、それ以上に相手の被害者の方や自分自身のご家族にも苦しみを与えるということはよく認識する必要がある」と訴えた。動画を公開して3週間の間に46件の方が警察に保護を求めて来ているという。動画を見て闇バイトの危険性に気づいて保護を求めてきた人の中には10代の若者も多く含まれている。阿波課長は「10代の方はやはり適正な時給が分からないとか、今まで仕事をしたことがないという未熟な方もおられると思うだが、保護された人の中には親御だったり、あるいは配偶者の方が付き添って警察に相談をしてきたという方も多い。したがって、よく周りの方が子どもの状況を観察してあげる、おかしなやり取りをしているということがあれば子どもには促しをするとか、あるいは親御、家族の方みずからが警察に相談をするということもありえると思う」と指摘した。これまでの被害状況から高齢者や戸建て住宅が被害の中心ではあるだが、なぜそれらの家が狙われたのかということはまだ明らかになっていない。これら、もうしばらく捜査の結果を待つ必要があると思っている。そういった意味ではまだこれからなのだがいずれの方も被害に巻き込まれる可能性はあるかもしれないと思っており特に不審な訪問者、電話に住所や資産など個人情報は教えない、そういったことが気をつけるポイントかなと思っていますし特にご近所の方と不審な訪問者が地域にいればそういった情報を共有する、あるいはすぐ警察に110番するといった形で地域全体での防犯、地域の防犯力を高め、防いでいければなと思っている。最後に阿波課長は「犯罪者グループは応募してくる実行役のことは捨て駒としか思っていない。したがって、勇気を持って引き返すということがいちばん大事だと思っている。闇バイトに加わらない、そして周りも協力して加わらせないということが大切になる」と呼びかけた。