スーパーJチャンネル 追跡
荒川の支流・柳瀬川で温排水の周りにいたのは中南米原産の熱帯魚グッピー。今年1月、真冬にもかかわらず温排水の近くでメスのグッピー1匹の生息を確認していた。4か月後、再び、現場を捜索してみると、5分ほどで10匹捕獲。温排水の周りで越冬した個体が繁殖し、着実にその勢力圏を広げていた。あらかわさんは「環境適応力が高いので一度繁殖してしまうと根絶は人間の力では難しい」と話す。荒川での繁殖が最も懸念されているのが世界最大級の肉食淡水魚アリゲーターガー。ワニのような長く尖った口や鋭い歯を持ち、特定外来生物に指定されている。さいたま水族館・荒井康充主任学芸員は「海外の記録では魚だけでなく、水鳥・げっ歯類(ネズミなど)・ヘビなど、水面を泳いでいる生き物を捕食している記録がある」などと話す。数年前から荒川に捨てられた複数個体が温排水周辺に集まっている。