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オランダの農産物輸出額は世界で第3位。その輸出力を支えているのが先端的なテクノロジー。創業100年を超えるオランダの施設園芸会社が開発した最先端のトマトの完全自動栽培システムでは、湿度や光の強さ、水やりなどを全てコンピューターで自動で行う。効率的に収穫出来るよう、成長しても高さが約40cmの品種をあえて開発。通常より短い15週間のサイクルで年中トマトを収穫出来る。この会社の技術力に着目し、日本の大手自動車部品メーカーがおととし買収した。ミニトマトの房だけをハサミで切り取るロボットは、AIの画像認識技術を使ってトマトが熟しているかを選別する。
オランダ農業は1980年代後半以降、厳しい状況に置かれていた。スペインなどから価格の安い農産物が輸入したことで競争が激化した。こうした状況に対応する為、政府・大学・企業が連携することで付加価値を高める戦略に舵を切った。今では多くの農業テクノロジー企業が成長している。AIを活用して最大8週間先までの収穫量の予測を行う会社も。大学との連携も強固で、農業分野で世界トップ暮らすの大学が研究成果を企業や生産者に還元し、オランダの農業全体の底上げを図っている。