あさイチ プレミアムトーク
今日のプレミアムトークは演出振付家のMIKIKOを迎える。Perfumeの独特な手足の動きのダンスをすべて手掛け、127曲になる。恋ダンスでは歌詞を振り付けで表現することが特徴。世代を超えて真似したくなるのがMIKIKOの振り付けの魅力。リオデジャネイロオリンピックの閉会式セレモニーでは総合演出を担当した。また、昨年話題を呼んだ羽生結弦の東京ドーム公演も演出。
羽生結弦の東京ドーム公演について。まず羽生結弦がストーリーを書き下ろし、それを演出する形となったという。羽生結弦は、MIKIKOの演出に対して、最初はフィギュアスケートをどう演出すればいいか不安に感じていたようだが想像していた方向性のまま10倍も100倍もいいものを作ってくれた、と話す。およそ3時間の公演で12演目を披露。氷のリンクに映像を投影するなど斬新な手法でプログラムごとの世界観を生み出した。振り付けに合わせて映像が動く演出は、事前に作った映像にちょうどのタイミングで振り付けが重なるようにしていたという。
羽生結弦が披露した演目の中にはMIKIKOをリスペクトして、Adoの阿修羅ちゃんをこの日初披露したという。また、MIKIKOの面白い一面として、振り付けと同じように指を指しながら考える癖があると話した。MIKIKOは、事前の通しリハーサルで見た際に何の演出が無かったとしてもいけると感じた、とコメント。
デビューから全楽曲の振り付けを担当しているのがPerfume。しかし、デビュー翌年の2006年にMIKIKOがニューヨークへ演出を学ぶため留学することとなり、振り付け指導を受けられない事態に直面。振り付けだけはとお願いしたところ、ニューヨークから一人で鏡に向かって踊ってる映像を撮って送り指導してくれたという。帰国後はコンサート演出も手掛けるように。Perfumeの3人は、先生と生徒の距離感だったのが、同志仲間に関係性に変わってきたと感じるという。MIKIKOはニューヨークへは突然行くことになったため、午前は語学、午後は舞台・レッスンという日々を送っていたとのこと。
MIKIKOの振り付けの最大の特徴は歌詞の可視化。ダンスがメインになる振付の手法とは異なり、音楽を体で可視化する感覚だという。ポリゴンウェイヴのダンスは、多角形という意味や、歌詞の涙などを取り入れた動きになっている。1曲振り付けるのには、曲を聴き込んだりする時間を長めにして、振り付けを作り始めるとそこまで時間はかからないという。Perfumeの場合はPerfumeの3人でしかできない振り付けで作っているので、他のアーティストへの作り方とは少し異なるという。また、BABYMETALの場合は楽器のリズムに体を寄せていったりと、音楽の方向性で表現の仕方が変わるとのこと。最後には必ずビデオに撮って、音を消しても描きたかった世界観が見えているのかをチェックしているという。
MIKIKOの半生を紹介。17歳のころにヒップホップダンスやバレエを習う。19歳でダンス講師となり、その頃に後のPerfumeが生徒になる。MAXのバックダンサーの経験も。29歳でニューヨークへ留学。留学中に、人たちを感動させるものを作りたいという思いに気づいたという。