2024年1月9日放送 23:45 - 0:39 NHK総合

「子どもがいない世界」がやってくる?

出演者
大島美幸(森三中) 井上裕貴 牛窪恵 山口慎太郎 スティーヴェン・ショー 細坂泰子 
(オープニング)
オープニング

こどもたちの姿。少子化に歯止めが止まらないと、その光景が見られなくなるかもしれない。イーロン・マスクは、酒精率が死亡率を超えるような変化が起きないかぎり、日本はいつか消滅してしまうと述べている。

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イーロン・マスク
オープニングトーク

少子化がすすむと子どもがいない世界になる。大島さんは少子化についてあまり話していないとのこと。少子化についてゲストと話し合う番組だとのこと。

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森三中
(「子どもがいない世界」がやってくる?)
日本だけじゃない 世界各地でも進む少子化

世界各国で少子化はすすむ。データサイエンティストのショーさんは、世界24か国を回って少子化の調査をすすめた。

子どもを持つのが難しいワケ 世界の若者たちの本音

スティーブン・ショーさんが少子化の研究をはじめたのは8年前。24か国の230人にヒアリング。少子化の背景を探った。出生率の水準は、先進国ではおおむね0.27とされる。しかし、欧米ではすべての国で下回っている。イタリアでも出生率が低い。子どもの将来に希望を持てないという。自分のキャリアに専念したいいう人もいる。ブラジルの出生率は1.64だ。経済成長の目覚ましい新興国でも、出生率の低下は著しい。経済力がないので、子どもは少なくて良いという女性もいる。人口世界一のインドでは出生率は2.03。人々の意識は変化している。自由を失いたくないという声もあった。韓国は、世界の中でも出生率が著しく低い。エチオピアの出生率は4.16。少子化とは無縁に見える。しかし30年前の7.21と比べると下がっている。出生率に関してはネガティブな情報ばかりだ。税金があがったり、年金制度が破綻したり、高齢者の介護や、学校や病院の閉鎖も課題だ。従業員も顧客も減る。街中が空き家だらけになる。明るい未来が来るとは到底思えない。

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アメリカイギリスイタリアエチオピアドイツブラジル韓国
世界各地で進む少子化 専門家の懸念 独自に可視化

少子化は世界で進行してしまっているが、スティーヴェンさんは少子化による労働人口への影響を可視化している。イタリアでは2019年には50歳と0歳の人口が97万人:43万人となっていて、労働人口が大きく減少することで経済活動への影響が生じることが予想される。高齢の世代と若い世代の格差はヨーロッパでは1992年代から大きく進行する様子が見られ、日本はヨーロッパよりも深刻な様子が見られる。

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少子化
日本だけじゃない 世界各地でも進む少子化/子どもを持つ?持たない? それぞれの選択 率直な思い/止まらない日本の少子化 日々の暮らしへの影響は?/少子化が止まらないワケ 産みたいときに産みづらい

スティーヴェンさんは若者の多くが子どもの居る将来を描いているが、子供を持つタイミングを決められない・パートナーがいない人が多い印象を受けると振り返った。出生率は先進国ではおおむね2.07ほどの数字となっている。エチオピアでは4.16ながら出生率自体が大きく下落しているという。山口さんは経済が発展すると子供を持つよりも1人の子供にお金と時間をかけようと考えるようになることや、子供を育てることがキャリアを犠牲にしてしまうことで出生率が下がってしまうのではないかと言及している。子供を持つか否かは個人の選択となっているが、スタジオでは子供が嫌いな訳では無いが自分の生活で精一杯担ってしまっているとの声も聞かれた。日本の少子化に注目してみると、出生数は下落し続け、2022年には77万759人となっている。合計特殊出生率も過去最低の1.26まで下落している。一方で、細坂さんは労働力についてはAIによって様々な仕事を代替していくとみられるが、絶対的に人間の手が必要な産婦人科や医療は心配だと言及している。牛窪さんも夫婦の7割が共働きとなる中、他の社員が産休・育休を取っていることで産休や育休の取得を待つ人も増加してしまっていると紹介した。

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少子化が止まらない背景 出産しない女性の増加

日本の出生率が長期的に人口を維持する水準の2.07を下回ったのは1974年だという。前年に起きたオイルショックの影響で社会経済は大きな混乱に陥っていた。それ以降、日本の出生率は回復しないまま今に至っている。スティーヴェン氏は独自の試算で50歳までに出産しない女性の予測値を算出し、すると1970年から上昇を始め、以後上昇傾向が続いていることが分かった。少子化が日本と同時期に始まったイタリアでも同じような傾向がみられたという。また出産経験のない女性の割合は生まれ年が進んでいくごとに増え、1970年生まれでは26.9%だった。

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少子化が止まらない 結婚しないイマドキの事情/持ちたい子どもの数 理想と現実にギャップ/理想の数の子どもを持てないワケ お金がかかりすぎる/理想の数の子どもを持てないワケ ほしいけれどもできない・・・/理想の数の子どもを持てないワケ 心理的・肉体的負担に耐えられない/大島美幸さんが語る 子育ての実感

日本の未婚率は昔と比べて増えてきている。日本では正規・非正規雇用の格差などの経済的な事情を含め、結婚をしない人やそもそも恋愛に希望を持たない人の割合が増えてきているという。また女性は結婚すると幸福度が下がり、男性は結婚すると幸福度が上がるというデータもあるとのこと。大島さんは分かるとした上で、「結婚相手と家事などの割合を最初に決めておけば良い」などと話した。髙橋さんの話だと、結婚はせず子どもが欲しいという女性が増えているとのこと。上野さんは婚活アプリをやっており、「女性に選ばれるかどうかの勝負」などと話した。実際婚活アプリがきっかけで結婚している人も増えているというが、婚活アプリ等の登場で選択肢が広がったせいで今は恋愛・結婚はいいと考える人が出てきているとのこと。

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人工知能行動経済学

日本では持ちたい子どもの数の理想と現実にギャップが生じている。背景には様々な要因があるが、1番には教育・育児にお金がかかり過ぎるがあがった。日本では結婚以前に学生時代から奨学金などで経済的負担を抱えている人が多く、若者の雇用環境改善など経済的負担を少しでも無くしていかないと「子どもはぜいたく品」という思考から抜け出せなくなるなどの指摘があがった。

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児童手当奨学金

他の理由としては「ほしいけどできない」があげられ、大島さんは病院で不妊治療を受けている人が大勢いる現状を目の当たりにしたという。妻が不妊治療の結果子どもを1人授かったタカさんは、子どもが欲しいと夫側が言うのはセンシティブなのかなと感じるなどと話した。また「心理的・肉体的負担に耐えられない」という理由については、女性は理想の母親像に縛られすぎているという意見があがり、男性は育児に参加したいのになかなか職場から出られないという問題点があがった。現在子育てをしている大島さんは、「子どもを持つと楽しい。子どもは純粋だから気づかされる」などと話した。スタジオでは子どもを持つことの素晴らしさは実際に子どもを持ってみないと分からない部分があり、これを伝えるのは難しいといった意見があがった。

子どもを持たない選択 それぞれの苦悩と葛藤

南アフリカで教師をしている35歳の女性は「子どもが欲しくない」と言うと理由を説明しなければならないと困惑していた。夫婦や個人の選択にも関わらず、少なからず社会的圧力が存在するようだ。

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インド南アフリカ
子どものいない人生 それぞれの苦悩と葛藤

アルゼンチンの女性は「30代でキャリアを磨いてから母に」と考えていたが、手遅れだったと明かし、ブラジル人女性は「5年前に産みたかったが、もっと若い時に産むべきだった」と話した。不妊専門医のアンディ・ファンは、原因の一つに高齢出産の増加を挙げる。女性だけでなく男性の苦悩も尽きない。友人などに打ち明けられず、孤独に苛まれるという。

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アルゼンチンブラジル
子どものいない人生 それぞれの苦悩と葛藤/まだまだ知られていない 妊娠することの難しさ/子どもを持つか持たないか 多様な選択を尊重する社会に/個人の幸せを尊重 産みたい人が産みやすい社会に

スティーヴェン・ショーは「日本でも海外でも、子どもがいない人の多くは子どもを望んでいる。日本人の5人に4人は、意志に反して子どものいない人生を送っている」と自らの推定を話した。大島美幸は「教育から見直していかないと、これはマズイぞと思っている」、30代の既婚女性は「子どもが居てこそちゃんとした幸せ、家族という偏見が無くならないと」と話した。

シングルマザーで2人目を望んでいる30代の女性は「若い時に卵子凍結をしたが、いつぞやのタイミングでやっておくと、こういう選択肢が生まれるという事を教育などで知る機会が、もう少し前にあれば」と話した。スティーヴェン・ショーは少子化への社会の認識を高めることが必要、30代の既婚女性は挑戦したい人に対するサポートや社会の雰囲気があると良いと話した。

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エベレスト高尾山
(エンディング)
エンディング

エンディング映像。

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