日本の出生率が長期的に人口を維持する水準の2.07を下回ったのは1974年だという。前年に起きたオイルショックの影響で社会経済は大きな混乱に陥っていた。それ以降、日本の出生率は回復しないまま今に至っている。スティーヴェン氏は独自の試算で50歳までに出産しない女性の予測値を算出し、すると1970年から上昇を始め、以後上昇傾向が続いていることが分かった。少子化が日本と同時期に始まったイタリアでも同じような傾向がみられたという。また出産経験のない女性の割合は生まれ年が進んでいくごとに増え、1970年生まれでは26.9%だった。