- 出演者
- 森田美由紀 大石静
華麗な王朝文化が花開いた平安時代、男と女の愛の心理を繊細に描いた古典文学の傑作「源氏物語」が生まれた。大河ドラマ「光る君へ」。出演:柄本佑、吉高由里子ほか。大きな見どころの一つが豪華絢爛な美術の粋を尽くした映像美。美術制作の原点になった重要な番組がある。2005年放送「よみがえる源氏物語絵巻」。900年前に作られた国宝「源氏物語絵巻」の当時の鮮やかな色彩をよみがえらせようというプロジェクトを追った番組。
脚本家・大石静さんの紹介。「光る君へ」の脚本を手がける。「大河ドラマ『光る君へ』小道具がスタジオに」。紫式部、源氏物語の魅力について大石静は「心の闇」が多数出てくるのでこだわっていたのではないか。あまり考え込んだ書いたセリフはなく、自分の経験から出るセリフ。物語だったからこそ人の心を掴んだと話した。
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- 大河ドラマ 光る君へ
2005年5月3日放送「よみがえる源氏物語絵巻・平安の恋・四季に重ねて」の映像。平安時代、日本古典文学の最高傑作「源氏物語」が生まれた。物語は絵師たちの手で贅を尽くした絵巻に仕上げられた。国宝「源氏物語絵巻」。作られたのは西暦1100年代前半、現存する日本最古の物語絵巻。長い年月の間に絵の具がはがれ、変色した絵巻を復元するプロジェクトが進められている。
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国宝「源氏物語絵巻」は名古屋の徳川美術館と東京の五島美術館が所蔵。現存するのは19図。絵巻のうち15図を所蔵する徳川美術館。絵巻の復元はこの美術館を中心に1999年から進められている。科学調査をもとに現代の日本画家が当時と同じ絵の具、同じ技法で復元を行ってきた。15図全ての復元を目指すプロジェクトは最終段階を迎えていた。平安貴族たちのさまざまな愛の形を綴った「源氏物語」。歴史の表からはうかがうことのできない男と女の心の世界が克明に記されている。
国宝「源氏物語絵巻蓬生」。復元を担当する日本画家・加藤純子。「蓬生」に描かれた庭をどう復元するか悩んでいた。庭を描いていた絵の具は蛍光X線分析と呼ばれる手法で調べられた。僅かに残る緑の絵の具。銅の元素を検出。銅を主成分とする孔雀石。この岩を砕いて作る「緑青」という絵の具が使われていた。
復元を担当する日本画家・加藤純子。庭に描かれていたのはどんな種類の草なのか、植物学者のもとを訪ねた。東京農業大学・湯浅浩史教授。「源氏物語」など古典文学の中に登場する植物についての研究で知られる。物語の題名にもなっているヨモギ。畑や道端に茂るカタバミ。確認された草は10種類以上。どこにでもある雑草ばかりで美しさに例えられる植物は一つも描かれていない。湯浅教授は「この庭は末摘花の姿を表しているのではないか」と指摘。
国宝「源氏物語絵巻関屋」。現存する絵巻の中で唯一の風景画。舞台は京都と滋賀の国境、逢坂の関。日本画家・加藤純子が山河を復元。紅葉はどのように描かれていたのか。紅葉の細部を顕微鏡で観察。米粒ほどの葉の一つ一つが彩り豊かに描かれていた。
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国宝「源氏物語絵巻関屋」。国宝「源氏物語絵巻」の復元。「源氏物語第十六帖関屋」(瀬戸内寂聴訳源氏物語、朗読・檀ふみ)。語り・武田真治。
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2005年5月3日放送「よみがえる源氏物語絵巻・平安の恋・四季に重ねて」。「源氏物語絵巻蓬生」「源氏物語絵巻関屋」(復元模写)を紹介。平安の恋について脚本家・大石静は今より奔放。男女のことでは楽しかったのではないか。散々心はすれ違うのに求めあってしまうと話した。
2005年秋、徳川美術館と五島美術館が所蔵する国宝「源氏物語絵巻」19図全ての復元が完成。大河ドラマの美術チームは「源氏物語絵巻」の世界観を表現するため試行錯誤。「光る君へ」美術チーフ・山内浩幹は大河ドラマ好きが高じてNHKに入局、大河担当7本目。最初に掲げたデザインコンセプトは「平安絵巻の世界を色鮮やかによみがえらせる」。まずこだわったのは白木の美しさと御簾や畳の青さで、「蓬生」からヒントを得たのが藤の花だった。
大石静は「千年前にタイムスリップしたよう」だと美術チームに感謝の思いを述べた。大河ドラマ「光る君へ」も残すところあと2か月。大石による今後のみどころとしては道長の変化、三条天皇との対決、まひろとの関係など。「胸キュン」シーンも出てくるという。
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