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オープニング映像。「アーリャからのバトン 〜人に育てられたシロイルカ〜」。
しまね海洋館アクアスのシロイルカを紹介。アンナの子「アンナ子」は生まれたばかり。1歳未満のシロイルカがいるのは全国でもここだけ。一般客から見られない水槽には亡くなったアーリャの子ども「アーリャ子」がいる。去年8月朝5時、早番の飼育員が出勤しご飯をあげる。何より大事にしてきたのが母乳代わりのミルク。飼育員が昼夜を問わず3時間おきに与え続けてきた。これまで国内では17回のシロイルカの妊娠事例があったが、子どもが順調に育ったのはわずか4割。アクアスでも人工母乳に失敗している。アーリャ子は手作りのミルクを一度も欠かさず飲んでいる。生後5ヶ月を迎えた12月、成長に欠かせないミルクから魚への切り替えに挑戦した。ところが、なかなか飲み込もうとしない。そこで、3枚におろし骨や薄い皮を取り除き、哺乳瓶の先端も使いミルクの舌使いをヒントに魚を飲み込ませようとした。この日は3切れを飲み込むことができた。
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飼育員の藤井梨紗さんは2人の子どもの母親。入社以来ずっとシロイルカなどの海洋生物を担当してきた。アーリャは12年間ともに過ごしたシロイルカ。藤井さんは、体調が急変した時も最後まで母でいようとする姿を見つめていた。年の瀬が迫り、次の大きなステップが話し合われた。アーリャ子がほかの入鹿と暮らす同居に挑戦する。先に生まれたアンナ子は様々な遊び方を覚えていて、遊び方が単調なアーリャ子を群れで暮らす本来の環境に近づけたい狙い。アーリャ子との同居には、同じメスのナスチャが選ばれた。2月、同居を開始すると、アーリャ子はナスチャから逃げようとし、ナウから噛まれてしまった。獣医師が止血剤入りのミルクを与えた。ナスチャの威嚇は収まらず、どのイルカとも違うアーリャ子がテリトリーに入ると威嚇する姿勢になる。結果、同居を中止。ナスチャがいなくなったあともアーリャ子は浅瀬にとどまろうとしていた。
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藤井さんは休日、できるだけ子どもたちと過ごす。子どもたちにはエールをもらい支えられ、子どもたちも仕事をしている藤井さんを認めてくれていると感じている。3月、飼育員たちは再び同居に挑戦する決断を下した。短い時間でも毎日同じプールで過ごす経験を積み重ねることにした。5月末にはアーリャ子はナスチャの隣を落ち着いて泳ぐことができた。藤井さんは「経緯をはらって接するのはいちばん飼育者として大事かなと思っているので、アーリャ子にとって一番のベストを提供できるかずっと考え続けていきたいなと思っています」と話す。
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エンディング映像。