- 出演者
- 中居正広 笑福亭鶴瓶 杉原凜 北村一輝 神田愛花 小峠英二 三田明 池田美優
羽田から福岡空港へ向かう日本航空351便でハイジャック事件が起こった。犯人は200万ドル(当時の日本円で約6億円)を要求した。ハイジャック情報は日本航空本社・警察・運輸省に伝えられた。羽田空港へ戻ることになり、日本航空では銀行に200万ドルの用意を依頼したがその当時100ドル札を2万枚は簡単に用意できるものではなかった。また、飛行機には江利チエミと三田明が乗っていた。
1972年11月6日、JAL351便のクルーは6人。機長は絶体絶命の事故を切り抜けた名パイロットだった。相次いでいたハイジャックを防ぐためコックピットは施錠・解除の合図が決められていた。351便はほぼ満席だったという。
福岡空港行きJAL351便はほぼ満席。犯人はアメリカ・ロサンゼルスに住んで23年、自らをポールと名乗る日本人だった。犯人はダン・クーパー事件を模倣しようとハイジャックの計画を立て実行した。
北村は初めてミュージカルに挑戦する。池田は肋骨が折れているという。
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犯人はハイジャックのため、拳銃を購入し射撃の練習をした上で手作りで爆弾も作った。懸念点は拳銃や火薬をアメリカから日本に持ち込むこと。当時は機内持ち込みではない荷物はチェックも甘かった。犯人は事件の10日前にロサンゼルスから日本へ。当時のロサンゼルス-羽田間はホノルルを経由しなければならなかった。
犯人は下見のため偽名を使い福岡行きを予約。犯人は拳銃や火薬はスーツケースごと預けた。しかし日本でも機内持ち込みの荷物に対して金属探知機を導入していた。国内でもハイジャック事件がありチェックは厳重になっていたが、運用開始直後でチェックは甘かった。犯人は機内でCAなどを観察し、翌日鉄パイプなどを購入した。4日かけて爆弾7個を自作しハイジャックの準備を整えた。
犯人はハイジャック決行のため福岡空港へ。しかし荷物の重量オーバーで地上職員に顔を見られてしまった。また、たまたま大幅に離陸が遅れたことでこの日のハイジャックを諦め、翌日の羽田から福岡に向かう便でハイジャックをすることにした。1968~72年にはハイジャック事件がアメリカだけで130件以上起きていた。資本主義に異論を持つ者たちなどが異議申立や活動資金獲得の手段、政治犯釈放や亡命のためハイジャック事件を起こしていた。
当時、ハイジャック事件は飛行機の利用者が増える中世界中で起きていた。アメリカと旧ソ連がどちらが先に宇宙へ行くかと争っていた。1969年アポロ11号は月へ行き人類初の月面着陸を成功させた。旧ソ連はガガーリンがボストーク1号で飛び立った。
犯人は飛行機に乗り計画を実行に移した。革命左派と赤軍派で結成された連合赤軍メンバーはあさま山荘事件を起こした。赤軍の思想は社会主義・共産主義でキューバは社会主義国家。犯人はキューバ行きを命じれば赤軍による複数人の犯行だと思われ犯行がスムーズにいくと考えた。国際線の利用増加により11月から国内線は短・中距離用ボーイング727に変わっていた。犯人は地上で飛行機を乗り換える必要がある。
銀行では必死にドル紙幣がかき集められていた。10時30分には燃料がなくなるが、200万ドルは用意ができた。犯人は都内でパン販売店の息子として誕生。戦後は在日アメリカ軍人に日用品を売り生計を立てて英語も身につけた。23歳のときにアメリカ軍人の手引きで渡米。犯人は結婚しその頃からグレーな方法で金を稼ぐようになった。アシスタントプロデューサーとして活躍していたという。
飛行機が羽田へ戻ろうとしていて、地上では滑走路が全面閉鎖され機動隊員が集結していた。DC-8が準備されハイジャック機から500m離れた場所に駐機した。警察としては交渉を引き延ばし情報を集め態勢を整えたい。乗客の身元も次々と明らかになった。DC-8には変装した刑事が乗り込んだ。犯人は単独犯の可能性が高いこともわかった。
DC-8をハイジャック機に横付けし犯人と交渉を開始する。乗客はバスで脱出させる。犯人が激高すれば乗務員に危険が及ぶ可能性もあるという。乗客たちが飛行機を降り始めた。日本航空の常務は犯人との直接交渉のためハイジャック機に近づいた。隙を突き乗客はバスに乗った。
江利チエミはバスに乗るときには「芸能人は一番最後」などと三田明に話したという。また、小峠は手荷物検査で止められた経験があったという。
犯人は中古ゴルフクラブを日本に安く卸す会社を立ち上げるなどかなり儲かっていた。しかし事業は傾き妻の稼ぎで暮らすようになり金がなくなった惨めさから一攫千金を狙いハイジャック事件を起こした。
王様と私の告知。
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犯人は7人の警官に取り押さえられ逮捕された。けが人はいなかったが犯人は犯行の計画性・手段や日本航空に与えた損害・影響などから懲役20年が求刑された。日本の航空会社は機内持ち込みの規制を厳重化し、警察は強行突入などの訓練を強化した。SAT・SITなどの特殊部隊はハイジャック訓練を行っている。