2024年7月6日放送 4:50 - 5:20 テレビ朝日

テレメンタリー
2024「半導体バブルの陰で」

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(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

(テレメンタリー2024)
今回は…

半導体で世界のトップを走る台湾。そのTSMCは半導体の製造だけを請け負うビジネスモデルを確立した。日本政府は1兆2000億円もの補助金を用意し世界企業の工場を誘致した。対話有事のリスクの備えとコロナ禍に経験した半導体不足。各国が誘致合戦をしている中での進出決定。第1工場に続き第2工場も建設予定。経済成長をみせる影で急激な変化にさらされる暮らしがあった。

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半導体バブルの陰で

TSMCが進出した菊陽町に隣接する大津町。ウィッチ・クラフト・マーケットは400種類ほどのビールをとりそろえる専門店。田上晃子さんが5年前に始めた。しかし6月をもって現店舗での営業を終了するというが、地価の高騰やテナント料の値上げ、土地や建物の売買が原因だという。去年10月に、土地を管理する不動産業者からテナント量の引き上げの交渉があり、その次の入居者が決まることを告げられ土地をすぐにでも明け渡すよう求められた。森田賢一さん夫婦が営む青果店では菊陽町で23年間営業を続けた店も移転を余儀なくされた。守ってきた店舗を手放すことになり、途方にくれていたがなんとか再出発の土地を見つけることができたという。移転先は熊本市内の温泉施設の駐車場でプレハブを建てて営業している。知らぬ間に地主が土地を売却しており、賃料が倍に跳ね上がったというが家賃は月40万円から140万円に跳ね上がり到底払えるとは思えなかったという。理解はしながらも納得は出来ていないままの日々を過ごしている。

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菊陽町の店舗の跡地ではすでにマンションの建設が進んでいた。金融機関へは土地の取得への相談が急増していた。TSMC進出に端を発した企業の集積と人口の増加で土地価格は4倍から5倍にまで上昇している。買い手として増えているのは台湾の投資家。男性投資家は大津町に数千万円の土地を購入。2階建てのオフィスを建設する予定で台湾の企業が入居することが決まっている。周辺の土地はまさに金のなる木。全国から不動産業者がブローカーが集まり土地取得にしのぎを削る状態。中には悪質な業者の出入りもあとを絶たず、手付金を受け取った状態で土地の権利を移転させて土地代をもらえなまま連絡が取れなくなることもあったという。国策として支えられた巨大企業進出の影に存在する問題は熊本に限った話ではない。次世代半導体の量産化を目指し、北海道に建設中のラビダスを始め、全国各地で半導体関連企業による大規模投資が相次いでいる。

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世界最大手のTSMCの熊本進出をきっかけに全国で半導体関連企業の大規模投資の動き。甘利明元経済産業大臣は、自民党半導体戦略推進議員連盟の会長として政府の半導体政策を後押ししてきた。半導体はデジタル社会の中で最大のチョークポイントになるという。この戦略は供給する側に回っていかないと最初から負け組に入ってしまう。半導体の供給体勢の構築のためにはエネルギー政策の議論も避けられないという。しかし将来に向け絶対的に電気が足りないというが原発の再稼働なしにデジタル変革はありえないと答えた。農地の転用が進められている菊陽町。農家は寝耳に水だと答えた。TSMC熊本工場の周辺で土地を借りてキャベツを栽培している岩下さん。TSMCの進出が決まってから、農地6ヘクタールのうち、半分近くを地主からの求めに応じて返却した。菊陽町を含めて周辺4市町で東京ドーム35個分の農地が工場やマンション建設のために転用されている。熊本県は、代替農地として耕作放地と農家のマッチングを進めているが、放棄された農地が農家の希望と合致するのは難しく、今だ一件も成立していない。

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6月に大津町のクラフトビール専門店のウィッチ・クラフト・マーケットの田上さんは最後の営業日を迎えた。併設するバーもこの日で閉店し常連客が募った。地元を活気づけたいと始めた店が5年の歴史に幕を閉じた。店は熊本市内に移転することになったがこの町をでていくという。

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ウィッチ・クラフト・マーケット大津町(熊本)
(エンディング)
エンディング

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