- 出演者
- 糸井羊司
岸田首相の記者会見を伝える。岸田首相は「今年は伊勢神宮への参拝を延期した。震災対応については連日会見をさせていただいている。この会見では震災対応とならんで政治への信頼回復を中心に完結に話をさせていただきたい。政治への信頼回復こそ最大かつ最優先の課題。まずは震災対応に万全を期さなければならない。多数の避難者がおられ、長期化も懸念されるなか被災者の生活となりわいを支える息の長い取り組みが求められる。世界は緊迫の度を高める1年。ウクライナ侵略、パレスチナ情勢、米国大統領選をはじめ多くの国で重要な国政選挙が予定されている。世界が日本の安定と外交力の発揮を求めている。令和6年は極めて重要な1年。今後の10年をきめる分かれ道。まず求められることは国民の信頼を回復し政治を安定させること。自民党の政策集団の政治資金パーティーに関連してそれぞれの政策集団、自民党の政治資金の問題に厳しい目が向けられ疑念を持たれる事態を招いていることに心からお詫び申し上げます。検察当局による捜査が続いており引き続き自民党として捜査に協力してまいりますが、同時に私が党の先頭に立って体質を刷新する取り組みを進める。来週総裁直属の機関として政治刷新本部を立ち上げる。本部では今回の問題の原因をふまえつつ再発防止を検討することとし、政治資金の透明性の拡大や政策集団のあり方に関するルール作りを始める。こうした検討については政治改革を求める国民のみなさんの声も反映させるべく外部有識者の参加も得て透明性の高い形で検討する。自民党のガバナンス強化に反映するとともに関連法案を提出する。政治を安定させ重要政策を実行する」などと述べた。
経済について岸田首相は「経済は30年あまり続いたコストカット型経済から所得増と成長の好循環による新たな経済へ移行する大きなチャンスを迎えている。このチャンスをつかみとるための本丸は物価上昇を上回る賃上げの実施。全従業者の14%を占める医療福祉分野において幅広い賃上げが行われる新しい仕組みを動かす。カギを握る中小企業の賃上げについて赤字企業を含めた賃上げ税制の拡充や公正取引委員会の労務費転嫁の新しい指針により後押しする。今年6月には3兆円半ばの規模で所得税、住民税の定額減税を行い、今年の夏の段階で賃上げと所得減税をあわせ所得の伸びが物価上昇を上回る状態を確実に作る。思い切った投資減税や中小企業の省人化、省エネ投資の支援など賃上げの原資となる企業の稼ぐ力を強化する。新NISAによって2000兆円を超える日本の金融資産を国民所得の伸びと稼ぐ力に役立てる。少子化対策は子ども未来戦略を決定し子ども1人あたりの支出をOECDトップのスウェーデン並に拡大する。職場や社会全体で子育て世帯を応援すべく社会の意識改革にも取り組む。通常国会において関連法案を成立し日本社会の持続可能性を確かなものとすべく挑戦する」などと述べた。
岸田首相の記者会見を中継。外交について岸田総理は「国賓待遇での訪米を通じ、両国の緊密な連携を示していくとともに、日米韓・日米豪印等の枠組みでの首脳外交を通じ、パートナー国との連携を強化していく。中国とは首脳間を始め対話を重ね、建設的で安定的な関係を構築していく。また、グローバルサウスの動向がますます重みを増す中、本年我が国が開催する太平洋島サミットやラオスでのASEAN関連首脳会議、G20ブラジル会合など1年を通じ日本の立ち位置を生かした戦略的かつきめ細かい首脳外交を展開する。加えて防衛力の強化・エネルギー政策の転換・経済安全保障への取り組みなども待ったなし。セキュリティクリアランス・サイバーセキュリティ強化にも取り組む。憲法改正の実現に向けた最大限の取り組みも必要。自民党総裁としては自分の総裁任期中に改正を終えたい気持ちに変わりはなく、議論を前進させるべく最大限努力したい。政権発足以来2年、先送りできない課題に1つ1つ答えを示してきた。これまで積み重ねてきた成果を形にし、国民の皆さんに実感していただく1年とするため、あらゆる手立てを尽くしていく」と冒頭の挨拶をした。ここからは記者の質疑応答に入る。
5時16分頃、甲信越北陸地方で地震があった。佐渡地方、能登地方で震度3を観測している。