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京都・丹後地域は絹織物の産地。田勇機業は創業1931年の老舗織物屋。丹後地域は着物生地の約6割を生産しているが織物生産量は最盛期の約1.5%に減少している。
楠さんの工房は創業88年の老舗、クスカ。先代までは機械で着物の生地を織っていたが、現在は職人による手織りの質感や風合いを大事にしている。新たな商品、ネクタイで勝負することにした。
楠さんは海外にネクタイを売っていきたいと海外向けにデザインを依頼した。ケニアのボダボダというバイクタクシーのチェーンからイメージしたデザインを紹介。
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京都で手織りのネクタイを作っているクスカ。バイクタクシーのチェーンをモチーフにしたデザインにクスカの強みである絡み織りを加える。経糸の数は4000本、複雑なデザインだと機械への負担が大きくなる。職人が試行錯誤を重ねて膨らみを持たせ光沢を出すことに成功した。ネクタイの形に裁断し手縫いで仕上げた。
楠さんはロンドンへ。HUNTSMANは1849年創業で英国王室も御用達の老舗テーラー。オーダースーツを仕立てる他、厳選したアイテムを販売している。
ネクタイはクラシックでダークな色合いの方がいいとやんわり断られてしまった。その後も飛び込み営業を続けたがネクタイを扱ってくれる店はなかった。
次はミラノへ。ERAL55は1976年創業のセレクトショップ。ハンドメイドでオーダースーツの仕立ても行っている。その場で商談成立とはいかず、店の人にネクタイをプレゼントした。
帰国して2週間後、クスカでは黒い糸でボダボダのデザインが織られていた。また、ミラノの店からコラボレーションの提案の連絡が届いた。楠さんは「縦糸と緯糸に情熱を入れて美しい織物を作っていきたい」などと話した。