2024年9月16日放送 6:10 - 6:40 NHK総合

小雪と発酵おばあちゃん
伊豆諸島 新島「くさや」

出演者
小雪 
(オープニング)
伊豆諸島 新島「くさや」

新島村を旅する。名物の「くさや」。日本一臭いのはもちろん、世界臭いランキングでも5位。匂いから敬遠されがちだが、一度食べたらクセになる濃厚な旨味の発酵食。老舗のくさや屋さんへ。今回の発酵おばあちゃん・菊池一枝さん。スティック状にしたくさやを味見させてもらった。くさや作りに欠かせない「くさや汁」に発酵の神秘が詰まっている。今回はくさや作りの極意をおばあちゃんたちから学ぶ。

キーワード
新島村(東京)
オープニング

オープニング映像。

(小雪と発酵おばあちゃん)
伊豆諸島 新島「くさや」

新島は伊豆諸島を代表する発酵食「くさや」発祥の街。かつては島の至る所でくさや作りが行われていた。しかし高齢化・後継者不足で急激に作り手が減少。今は4軒のみが伝統を守っている。どんな魚も一日で発酵させるくさや汁。先祖代々の家宝として守り続けている。くさやが生まれたのは江戸時代。新島は斜面が多く稲作に適していなかったため米の代わりに塩を年貢に収めていた。塩を節約するため干物を作る際、同じ塩水を繰り返し使っていた。塩水に魚の成分が溶け出すと次第にくさや菌と呼ばれる微生物が住み着くように鳴った。数百年もの間、発酵を繰り返し強烈な匂いになった。

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新島

くさや作りはまず、魚をさばく。アオムロアジは最高のくさやができることからくさやムロと呼ばれている。次にくさや汁が染み込むよう血を洗い流す。地下水を使うのは塩素などが入っている水道水だとくさや菌が死んでしまうため。地下のタンクからくさや汁を汲み上げ、液に漬けていく。発酵専用の部屋に運ぶ。暑いと発酵が進みすぎ室温は22℃。

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アオムロアジ新島

少し休憩。場所は一枝さんの軽トラックの荷台。新島名物のいも団子を作ってきてくれた。島の基幹産業だったくさや作り。最盛期には100軒以上がひしめき合い、それぞれが秘伝のくさや汁を受け継いできた。一枝さんは19歳の時にくさや屋の4代目と結婚。製造から販売までお店を切り盛りしながら2人の娘を育てた。一枝さんの夫が亡くなったあと、娘・美絵さんの夫が後を継ぐも5年前に死去。以来、くさや作りは一枝さんが一手に引き受け伝統を守り続けている。そんな一枝さんを支えているのは4人の仲間たち。一晩かけじっくりと発酵が進む。

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アオムロアジ新島菊池佐一藤井栄作

翌朝、発酵の具合を確認する。前日、魚をいれた直後はチョコレートのような茶褐色だったが時間の経過とともに発酵が進み表面は泡で覆われた。泡の正体はくさや菌が魚を食べたときに出る二酸化炭素など。専門家はこのとき、くさや汁の中では非常に珍しい現象が起きているという。くさや菌は他の金が増えないよう抗生物質を自ら作り出す。魚が入ってくると付着した腐敗菌など様々な菌を抗生物質で撃退。エサである魚を独占し、猛省に食べてタンパク質を分解する。そして強い匂い成分や旨味成分を大量に作り出す。これが一日漬けただけでどんな魚もくさやにしてしまう発酵の秘密。次は取り出したくさやを洗い干していく。くさやは乾燥させる時間により歯ごたえや味わいが変化する。乾燥後、漬けたくさや汁を地下タンクに戻す。くさや汁は繰り返し使うことで活性化する。しかし一度やめると菌が死んでしまい二度と復活しない。代々、くさや知るの一滴は血の一滴と教えられてきた。完成したくさやを頂く。一夜干しと中干しを焼いていく。新島ではくさやは焼いて食べるだけでなく様々な料理にアレンジされている。

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(エンディング)
エンディング

エンディング映像。

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