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ロシアのウクライナ侵攻をきっかけに、国際社会ではロシアに一定の理解を示す国々とロシアを批判する国々の間で分断が深まっている。G7広島サミットではロシアに対する厳しい批判が首脳宣言として採択されたが、G20サミットの首脳宣言ではロシアを名指しで批判することはなかった。ウクライナ侵攻をきっかけにEUやアメリカ、日本ではロシアの好感度が低下したが、中国やサウジアラビア、南アジアでは好感度が上昇。新興国や途上国もロシアに対する好感度が上昇する現象が起きている。新興国や途上国はウクライナ侵攻を「ロシアと西側諸国の国益の衝突」として受け止めており、人口で言えばロシアを支持する国は国際的にも少数派とは言えない規模になっている。こうした分断の背景にはG7の権威が低下し、相対的に新興国のBRICsやG20が影響力を高めつつあることがある。こうした中で西側諸国と中露のような権威主義国はグローバルサウスを巻き込みながら勢力争いを続けており、追従する国々と共に互いの分断を深めている。一方で、米中は共に冷戦時のような対立は避けたいと考えており、外交により互いの関係を改善できるかが鍵となっている。

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