2024年8月23日放送 14:50 - 15:00 NHK総合

時論公論
タリバン支配から3年 苦難続くアフガニスタン

出演者
二村伸 
(時論公論)
タリバン支配3年 苦難続くアフガニスタン

パリ五輪ブレイキンに難民選手団として出場したマニジャ・タラシュ選手はアフガニスタンからスペインに逃れた。競技の途中にバンダナを取り女性の解放を訴えた。政治的なスローガンを掲げたため失格となった。バイデン政権は2021年4月に米軍撤退を発表するとタリバンの大攻勢が始まりカブールを制圧した。タリバンは女性の中等・高等教育を認めず、ヒジャブの着用を義務付けた。タリバンの復権後は国際社会の支援の多くが止まり、貧困と食糧不足に陥った。ユニセフによると2370万人が人道支援を必要としている。150万人の女子生徒が教育を受けられず、ラッセル事務局長は中等教育禁止は人道危機を悪化させ経済発展に深刻な影響を及ぼすと警告した。アフガニスタンの難民は去年末時点で640万人にのぼり、日本にも去年までに800人以上が避難してきた。千葉大学の小川教授の調査では、避難者の22%が失業中で仕事に就いている人は3分の1がビルの清掃に従事している。ウクライナ避難民と比べて支援が少なく不公平などの声があがっている。修士号や博士号を持っていても日本語が厚い壁となり、専門性を生かすことができない。小川教授は日本語教育を充実すべきと指摘している。6月、国連の会議にタリバン代表が初めて出席した。国際社会はタリバンとの対話を通じて、国民の自由と女性の権利を尊重するよう粘り強くはたらきかけていくことが求められる。中村哲医師は「国際協力とは一方的に何かをしてあげることではなく人々とともにあること」と述べていた。

キーワード
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