- 出演者
- 土屋敏之
(オープニング)
オープニング
オープニング映像。
(時論公論)
“PFAS汚染” 飲み水の安全をどう守る?
PFASは人工的に作られた有機フッ素化合物の幅広いグループの総称で1万種類以上もあるとされる。食品包装や衣類など世界で幅広く使われてきた。しかし、PFASの一部に健康への悪影響が指摘されるようになったため、PFOS・PFOA・PFHxSが国際的に規制された。しかし、近年もこれらが各地の河川や水道水から検出され問題となってきた。昨年度まで14の水道事業者などで暫定目標値を超えるPFOS・PFOAの濃度が検出されているが、減少傾向にあり、今年は9月までに調査したところでは全て目標値以下となっている。しかし、排出源はほとんど不明なままで、規制後も各地で検出されているのはPFASが分解しにくい性質であることが大きな原因とされる。また、PFASの調査義務はなく、水道事業者などの4割が未調査・未回答で、今も高濃度PFASを含む水を飲んでいる可能性もある。
欧米では飲み水のPFASについて規制を強化する方向にある。日本は強制力のない暫定値で、食品安全委員会は現在の値が妥当とする評価をしたが、多くの批判が寄せられた。PFASを含む使用済み活性炭が水源上流に放置され、数年にわたり高濃度PFASが水道水に入っていた岡山・吉備中央町の一部地域で公費で住民の血液絵検査が始まった。工場からPFASが排出され約30年間水道水が汚染されていたイタリア北部地域で調査が行われ、この期間の死亡者総数が8%増加したとも推計されている。日本では石破総理大臣が、水道事業者などの測定義務のある水質基準に引き上げることを含めて来春をめどに方向性をとりまとめるとしている。
(エンディング)
エンディング
エンディング映像。