- 出演者
- -
2024年9月、驚きの発表があった。宮越家で家宝として受け継がれてきた襖絵「春景花鳥図」。この襖絵が大英博物館のもとと一連だという。2つを並べると中央の岩や水辺が繋がり、鶏の連続性も見える。最初に気づいた狩野派の研究者・山下善也さん。1987年に東京国立博物館で行われた大英博物館の展覧会に襖絵が展示され当時、浩宮さまがご覧になられるほど注目の作品だった。山下さんもこの展覧会をみていた。大英博物館が誇る約4万点の日本美術コレクション。特に桃山時代末期~江戸初期の襖では現存数が少ないため館が所蔵する唯一の作品「秋冬花鳥図」。2025年2月、山下さんは大英博物館で調査を行った。実物を見るのは約40年ぶり。特徴的な技法なども全く同じであることも確認できた。山下さんが解き明かしたいのが絵師の正体。1937年、大英博物館が襖絵を入手。実は秋冬花鳥図の裏側には別の絵が描かれていた。その作品は剥がされ別の襖絵としてアメリカに売却される。シアトル美術館所蔵の「琴棋書画仙人図」。4つの教養について描かれている。今回の展覧会で150年ぶりの再会を果たした。
宮越家には襖絵を見たいと多くの人が訪れている。これまで門外不出としていたが地域の財産になればと2020年から一般公開を始めた。襖絵を購入したのは宮越家9代当主・宮越正治。花鳥図襖絵全面、裏側の作品なども一緒に購入していた。購入のタイミングが奇跡的だった。翌年に関東大震災が発生してしまう。東京の美術賞や周辺では大火に見舞われ焼失してしまった。なぜ襖絵が描かれたのか。奈良にある談山神社。学頭とは寺院を統率・管理する僧侶のことで事実上の最高指導者だった。屋敷の間取り図に示された花鳥間という文字。大英博物館・宮越家の花鳥図があった部屋。手前には富士間と書かれれている。富士間の襖絵も残されている。それは宮越家の「春景花鳥図」の裏側。松林が描かれた4面の襖絵「名所風俗図」。宮越家には全部で8面の「名所風俗図」がある。山下さんは「名所風俗図」がどこの風景なのか調査を行った。現在も富士の名所として名高い三保松原。富士間とは「名所風俗図」があった部屋だった。このころ徳川家康は静岡・駿府で大阪を攻めるための準備を進めていた。徳川家康は学頭を配置した。大英博物館・宮越家の襖絵が並ぶ花鳥間。徳川家康の意向を感じさせる富士間。最大の謎は襖絵を手掛けたのは誰なのか。調査を続けてきた山下さんは1人の絵師にたどり着いていた。注目したのは小さな苔・点苔。同じ特徴を持つ作品があった静岡県立美術館が所蔵するある狩野派が描いた屏風。さらに名所風俗図と屏風の共通点も見つかった。他の襖絵にもいくつも屏風との類似点が見つかった。静岡県立美術館が所蔵する屏風に記されていたのは重信という名。狩野宗眼重信は永徳の弟の弟子で安土桃山時代~江戸時代初期に活躍した人物。明治に入り廃仏毀釈運動が起こると多武峰妙楽寺は談山神社となり学頭も廃止。襖絵も売りに出された。現在、東京都美術館で開かれている「東京都美術館開館100周年記念 大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱 海を越えた江戸絵画」。襖絵の持ち主・宮越さんも訪れた。
東京都美術館開館100周年記念 大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱 海を越えた江戸絵画の告知。
フロンティアで会いましょう!の番組宣伝。
「The Covers」の番組宣伝。
