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皇居の宮殿は昭和43年に完成。長和殿は長さ160mあり宮殿で一番長い建物で窓の外には日本庭園がある。天井のシャンデリアは彫刻家の多田美波がデザインを手掛けた。波の間には東山魁夷の「朝明けの潮」が飾られている。千草の間と千鳥の間は賓客が待機する場所で安らぎをもたらす。宮殿で最も格式が高い建物が正殿で松・竹・梅の3つの間があり、竹の間には福田平八郎の「竹」などが飾られている。松の間では即位の礼など主要な儀式が行われるが、天皇陛下の椅子は訪れた人が立つ床と同じ高さに置かれている。宮殿が現在の姿になった背景には大きな時代の変化がある。戦争で焼け野原になった東京。明治の宮殿も焼け落ち長らく再建されなかったが、高度経済成長期に新宮殿として建設された。基本設計を担当したのは建築家の吉村順三、寝殿造を取り入れ新たな日本に相応しい宮殿を目指した。君主から象徴へと変わった天皇。それを形で表したのが長和殿だった。
皇室の儀式では美しく飾られた馬車「儀装馬車」が用いられることがある。スウェーデンの新任大使が信任状捧呈式に臨んだ際にも馬車で東京駅から皇居へ向かった。馬車は当初はヨーロッパから輸入していたが国内でも作るようになった。皇室の馬車をメンテナンスしている会社が千葉県にある。神輿作りの技で馬車に往年の輝きをもたらせている。
宮殿の食器を管理する整膳室には明治以降受け継がれてきた食器が納められている。フランス料理が伝統だが日本文化を知ってもらいたいということで和食も出されるようになった。日本酒も用意され江戸切子のグラスが使われる。また、ワイングラス「御旗御紋付 葡萄酒コップ」は明治時代から使われ続けており、茨城県にあるクリスタルグラスの会社は宮中のグラスが欠けた時、同じデザインで新調している。
宮中晩餐会は宮殿で一番大きい部屋・豊明殿で行われる。壁面には中村岳陵(原画)の「豊幡雲」で彩られている。こちらは絵ではなく綴織で制作されており、その様子は昭和天皇も視察した。京都の西陣織の会社で作られた。織技術者の井上さんは当時を振り返り、相当表現について苦労したと話した。
皇居の宮殿内の倉庫には貴重な絵画が保管されており、季節や行事に合わせてかけかえが行われる。奥村土牛の「富士」は新年や天皇誕生日、国賓来訪の時に飾られる特別な絵画である。
千草の間・千鳥の間で手入れが行われていた。緞通には隅々まで掃除機がかけられるが、靴跡が残らないよう掃除機をかける順路が決まっている。豊明殿では緞通の点検作業が行われていた。
宮殿の周りには趣の異なる庭が広がっている。連翠の北側には手前に枯山水、奥に緑豊かな景観が広がっており、南側にはモダンなデザインの池がある。南庭の見どころの1つが大刈込で宮内庁の職員が管理している。
皇居の中には盆栽を専門に管理している場所があり、盆栽の数は500程ある。黒松の盆栽「鹿島」は国賓を迎える際に玄関ホールに飾られる。「真柏(双幹)」は皇居で最も古いと言われている。盆栽の手入れにも皇居ならではの伝統があり、手入れをしているように見えない形にするのが皇居の盆栽と言われている。12月には恒例の春飾り作りが行われ、紅梅を主役に松と竹も使われ松竹梅に飾り付けられた。
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