皇居の宮殿は昭和43年に完成。長和殿は長さ160mあり宮殿で一番長い建物で窓の外には日本庭園がある。天井のシャンデリアは彫刻家の多田美波がデザインを手掛けた。波の間には東山魁夷の「朝明けの潮」が飾られている。千草の間と千鳥の間は賓客が待機する場所で安らぎをもたらす。宮殿で最も格式が高い建物が正殿で松・竹・梅の3つの間があり、竹の間には福田平八郎の「竹」などが飾られている。松の間では即位の礼など主要な儀式が行われるが、天皇陛下の椅子は訪れた人が立つ床と同じ高さに置かれている。宮殿が現在の姿になった背景には大きな時代の変化がある。戦争で焼け野原になった東京。明治の宮殿も焼け落ち長らく再建されなかったが、高度経済成長期に新宮殿として建設された。基本設計を担当したのは建築家の吉村順三、寝殿造を取り入れ新たな日本に相応しい宮殿を目指した。君主から象徴へと変わった天皇。それを形で表したのが長和殿だった。
