- 出演者
- 片岡信和 板倉朋希 玉川徹 羽鳥慎一 齋藤寿幸 菊間千乃 松岡朱里
オープニング映像。
木の上でのんびりくつろぐコアラ。飼育員の姿を見つけると、足にしがみつき体をスリスリする様子を紹介した。コアラは飼育員に甘えているのか。
兵庫県・淡路島の「イングランドの丘」で飼育されているコアラのノゾムくんが飼育員の足にしがみつく様子について、「イングランドの丘」動物飼育担当長の後藤敦さんは「オスは縄張り意識が強く、胸から出るにおいを擦り付けてマーキングしている」という。
ネパールで再び土石流が発生し、複数の橋や住宅が流された。8月には中国との国境地帯で大規模な土石流と洪水が発生し、少なくとも1455人が死亡し日本人5人を含む5285人が依然として行方不明となっている。ネパール当局によると今回の土石流で男性3人、女性2人の計5人が行方不明になっている。
ネパールで再び土石流が発生し、男性3人、女性2人の計5人が行方不明となっている。約200軒の家屋と複数の橋や水力発電施設が流され、自治体の議長によると2つの村が壊滅したという。原因は上流の土砂崩れで川がせき止めるられてできた“土砂ダム”が決壊した可能性があるという。ネパールでは8月にも大規模な土石流が発生したが、その場所と今回の場所は約50km離れている。8月に発生した土石流は岩や氷河の崩落が原因とみられ、1400人以上が死亡した。今回の土石流との関連性について、京都大学防災研究所の竹林洋史特定教授は「発生のメカニズムが異なり関係はない。今回のような土石流は雨季が終われば来年まで発生しない可能性が高いが、雨季であれば再び起こってもおかしくない」などと指摘した。
菊間千乃は「映像を見ても勢いの凄さに驚く。AP通信によると、今回は事前の警報があったので多くの住民は避難できたという。それでも町が飲み込まれてしまい、ここからの復興を考えると時間がかかる」などとコメント。玉川徹は「今回の原因はまだはっきりしないが、雨が多かったなどとなると背後には同じ温暖化があると言える。川沿いに町があるということは、過去にしょっちゅう土石流の被害があったとは思えない」などと語った。
サウジアラビアの首都・リヤドにある年間4000万人が利用するキング・ハリド国際空港が、連日攻撃の標的となっている。空港への攻撃は今月激しさを増しており、6日には南西部のアブハ、7日から11日にかけて首都リヤド、11日の夜には東部ダンマンの空港も標的になった。6日間で6回空港が攻撃されたことになる。リヤドの空港の被害だけでも、少なくとも18人が犠牲になったとみられている。一連の攻撃に関与しているとみられるのが、中東・イエメンの親イラン武装組織「フーシ派」。きのうフーシ派の幹部がテレビ朝日の取材に応じ、攻撃の意図について「我々の空港の攻撃を開始したのはサウジアラビア側だ。これは正当防衛だ」などと語った。フーシ派はアラビア半島の南西端に位置するイエメンの反政府武装勢力で、イランからの武器や軍事技術などの支援を受け長年サウジアラビアと敵対関係にある。3年前に日本郵船が運航する貨物船が紅海南部のイエメン沖で拿捕された事件で、作戦を実行したのがフーシ派だった。
今年7月以降、紅海のバブエルマンデブ海峡近くの都市でサウジアラビアとフーシ派の攻撃の応酬が勃発。フーシ派がサウジアラビアの船舶に対する海上封鎖を宣言するなど、事態が悪化している。この海峡はアメリカとイランの対立激化でホルムズ海峡が事実上封鎖されている中、紅海側の輸出ルートとして重要性が高まっていた。サウジアラビアのムハンマド皇太子はフーシ派との戦闘への支援をトランプ大統領に強く求めたが、これまで直接的な介入には慎重な姿勢を崩していなかった。しかしトランプ氏が10日にフーシ派への攻撃に加わることを示唆した事に対し、フーシ派幹部は「介入があれば即座に湾岸地域のアメリカ施設を標的にする」と警告を発した。中東最大の産油国であるサウジアラビアへの攻撃が相次ぐ中、エネルギー価格への影響が懸念されている。日本は原油輸入量全体の34%をサウジアラビアから輸入していて、国別で最も多くなっている。東京大学大学院の渡邉英徳教授は「フーシ派がバブエルマンデブ海峡を封鎖する相手はサウジアラビアだけ。エジプトのスエズ運河の出口には日本のタンカーが止まっており、紅海に入らず地中海で積み込み日本に運ぶルートが動いている。今のところ何とか調達できているが、不安な状況は変わらない」などと語った。
フーシ派がサウジアラビアの首都にある空港に連日攻撃を続けている。背景にあるのは、サウジアラビアの原油輸出の要であるホルムズ海峡とバブエルマンデブ海峡の状況。ホルムズ海峡ではイランが船の航行を制限し、サウジアラビアの輸出に大きな影響が出た。ホルムズ海峡の代替輸送路となったバブエルマンデブ海峡では、イランから支援を受ける武装勢力のフーシ派が攻撃を激化し両方の海峡で原油の輸出が大きく制限されたことで、サウジアラビアがフーシ派の拠点などへの攻撃を激化。その報復としてフーシ派が空港などに攻撃を行ったとみられている。慶應義塾大学の田中浩一郎教授は「イエメン国内のフーシ派への攻撃に集中するあまり、サウジアラビアの防御がおろそかになっているのではないか」と指摘している。日本経済新聞によると、サウジアラビアの軍事費は推計約13兆円。フーシ派の勢力は推計約35万人。サウジアラビアが苦境を迎えている理由について田中教授は、2月以降、イランとフーシ派の攻撃でサウジアラビアの迎撃ミサイルが枯渇している。アメリカが対イランへの戦力を優先し、サウジアラビアが求める支援ができていないという。田中教授は「状況が変わるとすれば再度オマーンが“仲介”をするか、アメリカが大々的に参戦し戦闘が激化するか」などという。菊間千乃が「エネルギー問題が全く解決しない方向に進んでいくんだなって思うとそこは非常に不安」、玉川徹が「非対称戦に対してアメリカも学んでいない」などとコメントした。
関東各地でムクドリが大発生している。さいたま・大宮駅西口では、木の枝にびっしりとムクドリが止まっていた。さいたま市によると、大宮駅のムクドリの飛来が始まったのは約15年前。深刻な騒音や糞害の受け、市は街路樹にネットを設置するなどの対策を重ねてきた。近隣住民によると、対策が行われるたびにムクドリは場所を変えているという。今年は茨城・古河市の住宅街にある桜並木もねぐらを作っている。街中の電線をムクドリが占拠し、午後5時半になると、示し合わせたかのようにねぐらの桜並木に集結。以前、ねぐらにしていた木が剪定されたため、電線に移動したという。鳴き声は深夜にも響き、音量はパチンコ店内に相当する89デシベルに達する。一晩中鳴き続けた後、午前5時半ごろになると一斉に飛び立つ。近隣住民は「精神的にもきつい」などと話した。ねぐら付近の飲食店では、毎日掃き掃除をしても追いつかないくらい羽が落ちており、衛生面を心配する声もある。1年前にはムクドリはいなかったが、今年8月から増え始めたという。千葉・流山市では、今年2回目のムクドリの追い払いが行われた。電子音を聞かせ、3人がかりでロータリー一帯の木に近づけないよう追い払う。追い払われたムクドリは上空を旋回。辺りが暗くなると、レーザーポインターとフラッシュライトで刺激を与えた。この日は2時間ほどで追い払いに成功。今回は対策を強化し、4日間にわたって実施するという。
ムクドリが集まる場所には「ビルの近くの街路樹」という共通点がある。都市鳥研究会・越川副代表によると、ビル近くにある街路樹はハヤブサなどの天敵から狙われにくく、ねぐらとして好まれるという。被害を減らすためには、ムクドリがいると「絶対に困る場所」と「許容できる場所」を決め、「絶対に困る場所」の樹木を剪定したり、ネットをかぶせるなどの対策が必要だという。また、1カ所で対策しても近くに移動するため、近隣の自治体が連携して対策を行う必要があると指摘した。菊間は「都会が安全ではないということを学習させ、人のいないところに帰すしか、今できる対策はないのではないか」などとコメント。玉川は「人に飼いならされたタカやフクロウを使って追い払う手もある」「感染症も心配」などとコメント。
10月に入って晴天が続くことで起きる、肌トラブル。今回は、皮膚を介して発症する食物アレルギー・10月に増える食中毒など、食欲の秋に潜む意外な落とし穴について解説。
島根大学医学部の准教授・千貫祐子と共に、食欲の秋に潜むトラブルについて解説。秋の乾燥で、ある40代女性公務員は「メイク後の顔の乾燥が気になる、顔の皮が向けることも」と、ある30代男性金融業者は「風呂上がりに、乾燥で背中が我慢できないぐらいかゆくなる」などとしている。気象庁のデータでは、東京都の月別の湿度(平均値)が10月から低下しており、乾燥で肌の表面の潤いを守るバリア機能が低下するため、肌のトラブルが増加すると見られる。千貫は、「乾燥で肌の潤いが不足すると、見た目の問題に加え、外部からの刺激で食物アレルギーなどのトラブルを引き起こす可能性がある」と述べた。菊間は、自宅の湿度計が先月は70%台・今月は50%台をキープしていて乾燥を感じており、最近は加湿器をつけているとコメント。松岡は乾燥肌で保湿に力を入れていると話し、千貫も保湿は重要だと答えた。
皮膚から始まる食物アレルギーについて解説。これは、湿っている肌だと角質層のバリア機能が働いて外部の刺激や遺物が侵入しにくいのに対し、バリア機能が低下する乾燥した肌・傷ついた肌の皮膚表面の隙間から、食べ物の成分などが侵入することが原因。こうして食べ物の成分が繰り返し侵入すると免疫細胞がそれを誤って敵と記憶し、同じ食べ物を食べた時にこの免疫(細胞)が過剰に反応することで、じんましん・吐き気などのアレルギー症状を引き起こす可能性がある。千貫は、「皮膚由来の食物アレルギーを発症しているのに気付かない患者がほとんど。中には、ある日食事を摂って重い症状が表れて気付く人もいる」と述べた。玉川は、粘膜でもない皮膚から食物が入り込むとは考えたことが無かったと言った上で、「皮膚炎などでより皮膚由来の食物アレルギーが発症しやすくなるのか」と聞き、千貫は「その可能性は十分あり得る」と答えた。ここで、過去の事例を紹介。60代女性・Aのケースでは2016年12月、自宅での食事後に体がかゆくなり、救急に電話をするも声が出にくく住所などがうまく言えなかった。その電話後、Aは意識が朦朧として玄関で倒れ、到着した救急に搬送されて緊急入院した所、魚アレルギーによるアナフィラキシーショックと診断された。Aは以前まで魚アレルギーが無かったが、緊急入院の約3ヶ月前から魚由来の成分が含まれた化粧品を1日2回使用しており、これに免疫細胞が反応してアレルギーを発症し、その後魚を食べて症状の発生に至ったと見られている。これに対しAは、「元々魚は好きだったから余計にショックだったし、アレルギーが皮膚からっっていうのも最初信じられなかった。今は日常で肌に触れる物に注意して生活をしている」とコメントしている。千貫は、約1ヶ月で化粧品などによるアレルギーを発症する人もいると話し、最近の化粧品は食物由来のタンパク質に対する安全性が上がっているが、使い続ける中で違和感を感じたら一度アレルギーの可能性を考えてみてほしいとした。また、20代女性・Bのケースでは、飲食店で皿洗いのアルバイトを始めてから1年後の2022年秋頃、魚を食べたら口や喉にかゆみを感じたが、あまり気にしなかった。その後、別の日にも魚を食べると全身のじんましん・呼吸困難などが発症して緊急搬送され、Bは魚アレルギーと診断された。Bは、アルバイトで焼き魚や煮魚が付着した皿などを素手で洗っており、そこに免疫細胞が反応したことがアレルギーの原因と見られている。千貫は、「患者の中には料理や皿洗いがきっかけで魚・甲殻類アレルギーを発症する人が特に多い。個人差もあるが、一度発症すると長く付き合う場合もある。予防には、これからの乾燥の時期の保湿も重要」と述べた。また、料理や皿洗いで発症しやすいこと・汗や皮脂の分泌量の違いなどから、患者は女性が多いという。松岡が「一度発症したらもう治らないのか」と聞くと、千貫は「皮膚由来の食物アレルギーは、対策次第では治っていくこともある」と答え、事例の紹介で登場したAは5年かけて完治・Bも回復に向かっていると伝えた。因みに、魚アレルギーの原因とされている成分は全ての魚に含まれているため、注意が必要だそう。
秋の乾燥による肌トラブルに対する適切なケアを解説。まず、保湿剤は手のひらや手の甲だけでなく、指の間や指先・爪の間までムラなく塗るのが重要で、乾燥しやすい人は回数を増やすことも有効。そして保湿剤は、チューブ型なら人差し指の第1関節~指先まで・ローションタイプなら1円玉ぐらいの大きさが、両手の手のひらを塗る適量となっている。更に、保湿剤を塗る時はごしごしと塗り込まず、皮膚のしわに沿って優しく広げるのがコツ。松岡は、チューブ型の保湿剤でこれを実践してみせた。
食欲の秋に増える食中毒について解説。最近、日本各地で食中毒が相次いでいる。先月29日には、神奈川県・藤沢市の飲食店を利用した客12人が食中毒になり、ノロウイルスが検出された。また、今月2日には、山口県・下関市のイベントで食事をした客23人が下痢・腹痛になり、ウェルシュ菌が検出された他、宮崎県・宮崎市でも市内の飲食店を利用した客4人が下痢・腹痛になり、カンピロバクター属菌が検出された。更に今月6日、青森県・青森市で60代女性が知人からもらったりなどした野生のキノコを自宅で調理して食べたが、その1時間後に吐き気・嘔吐の症状が表れ、食べたのは毒キノコ「ツキヨタケ」だった。そして今月7日、新潟県でも山中で採取したキノコを自宅で調理して食べた親子2人に吐き気・嘔吐の症状が表れ、原因は同じくツキヨタケを食べったことだった。ここからは、東京女子医科大学の特任教授・菊池賢と共に解説。菊池はこの時期に増える食中毒の原因について、「秋の行楽シーズンで、バーベキューなど野外で調理された食べ物を食べる機会が増える。更に、まだまだ気温が高いのに、秋だからといって衛生管理で油断しがちになり、この時期は食中毒が増える」と述べた。菊間は、暑さが落ち着いてきた最近は食べ物を冷蔵庫の外に置いておくことが多いと言い、それが良くない行動だと確認した。玉川は、今はまだしも若い頃は本当に気を付けてなかったとコメントし、自給自足のロケで採取したキノコを食べたエピソードを話した。また、気象庁の今月1日の発表によると、東日本太平洋側では先月の降水量が過去最多・日照時間が過去最小になったそうで、大雨の影響で都内など各地に「オオシロカラカサタケ」なっどの毒キノコが大量発生している。そして、毒キノコを食用と信じてしまうケースもあり、和歌山県・和歌山市では去年11月、男性(70代)が山中で採ったキノコを焼いて食べた所、食中毒の症状に見舞われた。男性は食べる前にキノコを撮影して生成AIに画像を読み込ませ、AIは「シイタケ」か「ヒラタケ」と回答したが、実際は毒キノコのツキヨタケだったという。そんな中、新潟県は今月8日に「毒キノコ食中毒発生注意報」を今秋初めて発令。県内では、去年と比べて1ヶ月以上早く毒キノコによる食中毒が発生しており、県は「食用と正確に判断できないキノコは絶対に採らない・食べない・人にあげない」を徹底するよう呼びかけている。菊池曰く、多くの毒キノコの毒は加熱で分解されないそう。
続いて、秋の味覚に潜む食中毒・アニサキスについて解説。厚生労働省によると、過去10年間の食中毒の原因はアニサキスが3615件で最も多い模様。また、秋が旬の魚にはサンマ・サバ・カツオなどがいるが、菊池は「アニサキスは淡水魚を除く様々な魚・イカなどにも寄生している。秋は出回る魚が多く、注意が必要」としている。そして今年はカツオが豊漁で、宮城県・気仙沼市の気仙沼市魚市場では先月末までの戻りカツオの水揚げ量が約2万8000トンとなっている。しかし、カツオはアニサキスの寄生率が高い魚の1つで、東京都健康安全研究センターの調査ではカツオ29匹の内24匹からアニサキスが検出され、規制率は約83%となっており、注意が必要。更に、アニサキスの危険が温暖化によっても増しており、かつて日本海側ではアニサキスに寄生された魚が少なかったが、温暖化の影響で魚の分布が変化し、日本海側でもアニサキスに寄生された魚が増えてしまった。菊池によると、日本近海には太平洋側・日本海側で異なるアニサキスがおり、日本海側のアニサキスは魚の死後も内蔵に留まって肉に移りづらく、生食でも問題無かったが、魚の死後すぐに肉の方へ移る太平洋側のアニサキスが日本海にも分布を広げたことで、このアニサキスによる日本海側での食中毒がここ5年間程で急増しているとのこと。玉川は、約3年前にアニサキスによる食中毒にかかった原因の「クロソイ」を始め、東京都の資料にはアニサキスが寄生する可能性のある魚に、キンメダイ・ヒラメなども挙げられていると言い、注意が必要だとした。菊間も、何度かアニサキスによる食中毒にかかった友人が医者から魚を控えるよう言われていたと話し、菊池は「アニサキスのアレルギーが発症すると、アナフィラキシーショックを起こす可能性も出てくる」と説明した。そんなアニサキスの対策として、まずは生食を避け、70℃以上で中心部まで加熱する・-20℃で24時間以上冷凍するなどの方法がある。どうしても生で食べたい場合は、新鮮なうちに内蔵を取り除く・目視で確認して取り除くなどの手が有効。また、厚生労働省によると、目視で確認する時はブラックライトを当てることで、表面にいるアニサキスが光って発見しやすくなるとのこと。菊池は、「温暖化による海水温の上昇と黒潮の大蛇行によってアニサキスの分布が変化し、今では太平洋側も日本海側もアニサキスのリスクはほぼ変わらない。下手な迷信やネット情報を信用せず、正しい対策を行ってほしい」とまとめた。菊池は補足として、海外では「一度冷凍した魚でないと刺身として提供してはいけない」というような法律が定められていることが多く、アニサキスによる食中毒は日本が圧倒的に多いと語った。
いま、介護が必要な高齢者向けの新たな旅行サービスが人気となっている。秋晴れとなった3連休。多くの観光客が赤やオレンジに染まった山肌に魅了されていた。秋の旅行需要が高まる中、愛知県西尾市で秋の日帰りツアーに参加したのは77歳から91歳までの高齢者5人。看護師や介護福祉士などが同行する介護付きのツアー。ツアー中は体温や血圧を測るなど、こまめに健康状態をチェック。昼食は愛知県が有数の産地となっているイチジクを使った会席料理。とろみ剤やハサミなどを準備。食事会場もバリアフリーか食物アレルギーに対応できるかなど、下見や打ち合わせを経て決めている。20回以上参加している常連も。山口たよ子は4年前に心不全を患い、腰の痛みもあるため長い時間歩くことが難しいという。参加者が歩き疲れた時のために用意した車いすにも工夫が。今回の日帰りツアーは4カ所をめぐり、昼食がついて1人3万6300円。日帰り旅行の平均単価2万円と比べると割高だが、介護付きツアーは年間300回以上開催されるほどの人気。介護付きツアーを主催しているのが、愛知県豊田市にあるデイサービス「PーBASE」。ツアーを始めたきっかけは、利用者からの「どうせ無理だけど温泉とか行ければいいな」という一言だった。坂元玲介代表は男性に付き添い、温泉旅行へ。旅行がきっかけで人生が大きく変わることを知り、介護付きツアーの事業を立ち上げた。
介護付きツアーは個人旅行にも対応している。石川県で暮らしていた澄子は2月に脳梗塞で倒れ、体にマヒが残った。娘の優美が自分の暮らす愛知県に母を呼び、自宅で介護を続けている。「名古屋観光をしたい」という母の願いを叶えるため、介護付きのツアーを申し込んだ。親子での旅行は3年ぶり。この日、名古屋市の最高気温は36℃を超え、熱中症警戒アラートが発表されていた。こまめに休憩をとり、脈拍チェックに水分補給など、ケアを受けながら名古屋城を堪能。昼食は澄子が希望したひつまぶし。旅の締めくくりは産直市場へ。リハビリも兼ね、安全な場所は歩くように促す。約6時間の日程を終え、自宅へ。個人での日帰りツアーは6万円~10万円。個人では限界があり、諦めていた旅行を楽しめると好評。年齢や障害の有無に関わらず、誰もが楽しめる介護付きツアー。もみじ狩りやスキーなど、全国の広がる新しい旅の形とは。
介護付きの旅行サービスについて。観光庁が2025年に行った国内宿泊旅行の回数の調査で70代以上の約7割が0と答えた。体力の低下、移動手段の確保の難しさが外出や旅行のハードルとなっている。観光庁は高齢や障がい等の有無にかかわらず、すべての人が安心して楽しめる旅行「ユニバーサルツーリズム」の普及・定着を目指している。今年度予算の概算要求は4億円で、前年比13.3倍となっている。新潟県松雲山荘で11月5日~29日まで行われる紅葉のライトアップでは、三輪タイプの車いすを利用して歩行が困難な方向けに上り下りの介助のサービスが用意される。長野県の富士見高原スキー場は12月19日オープン予定だが、スキー板と椅子が一体となった専用機材に乗ってゲレンデを滑走することができる。
