今回取り上げるのは2007年放送の「“天国への引っ越し”手伝います〜東京・大田 遺品整理会社〜」だという。そして今回のゲストはさだまさしだと紹介した。
2007年放送の「“天国への引っ越し”手伝います〜東京・大田 遺品整理会社〜」の映像が流れた。あるアパートに住んでいるひとり暮らしの女性が誰にも看取られることなく息を引き取った。この日やってきたのは遺品整理を専門にやっている会社のスタッフだ。スタッフは女性が愛用していた品を一つ一つ運び出していく。遺品整理は女性の妹の中谷京子さんが依頼し、遺品整理に立ち会った。遺品は形見にして持ち帰るものと、整理会社が引き取るものに分けられる。
遺品整理会社では4人のスタッフは24時間受付をしている。依頼は会社全体で年に2000件あり、この夏は熱中症によるお年寄りの孤独死が増えているという。そうした中で2年前に自分たちの仕事の意味に気づかされる案件があったという。それは遺品整理しているときに子どもから「天国への引っ越しを手伝っているんだね」と言われたことだという。そうした中で最近は関わりを持ちたくない親族が遺品を全て処分してほしいという依頼が多い。
この日の現場は閑静な住宅街にある一軒家。亡くなったのは64歳の独身男性。見つかったときにはすでに死後50日が経過していたという。男性は長年炊事や洗濯を自身で行い、親を介護し、看取って暮らしてきたという。遺品整理には唯一の肉親である姉が立ち会ったという。姉は弟は旅行に行っていると思い気づくことができなかったという。そうした中で会社では最近になって、生きている本人から遺品整理の費用を今のうちに見積もってほしいという依頼が増えてきているという。
この日訪れたのは88歳で亡くなった女性が住んでいた家。依頼したのは2人の娘。依頼した娘も高齢ということもあり遺品整理会社に依頼したという。そこで2人の娘が立ち会って遺品整理が行われた。遺品整理の依頼は毎日来ており、この日の現場は年老いた妻を病院に残したまま急死した男性の家だという。
スタジオではVTRの感想について話題になり、さだまさしは「胸に迫るものがある。この会社の志を感じた」と語った。さだまさしは実際に会社に行って話を聞いて、そこから小説「アントキノイノチ」を書いたという。また65歳以上の単身世帯の自宅での死亡者数は年々増えている状況だと伝えた。また死についてさだまさしは「明るく迎えたい。命についてはあまり深刻に考えないようにしている」と語った。
2024年初夏。番組に登場した遺品整理会社は全国各地に支店を広げている。そこには17年後の佐相元博さんがいた。佐相元博さんは「やりがいがないとここまで続けられないですね」と語っている。