医師の高杉尚志さんは、今月12日開催のおかやまマラソンにドクターランナーとして参加予定。ドクターランナーは走りながらランナーの異変を観察し、傷病者への初期対応をしている。高杉さんはいち早く異変に気づくために「足が痛そうな人には声をかけるなどして体調を確認する」とのことで、息づかいや顔色にも注意するという。ドクターランナーとして走るときは経口補水液のゼリーや人工呼吸用のマスクなど、総重量約1キロにもなる荷物を持つという。高杉さんは「自分のことを忘れて走るので、普通に走るよりなぜか楽」「『ドクターランナー頑張って』という声援も励みになっている」と話したとのこと。今回のおかやまマラソンは約1万5000人のランナーが参加予定で、ドクターランナーは54人だといい、走力に合わせて10のグループに分かれるとのこと。他にも救護スタッフやサポーターら約600人のボランティアが参加するという。高杉さんが初めてドクターランナーとして参加した大会で、ランナーが転倒して痙攣を起こし、心肺停止の状態となった。高杉さんはすぐにAEDなどを使って救命措置を行い、一命をとりとめたが、処置が遅ければ日常生活を取り戻すことが難しかった可能性もあったという。高杉さんは「自分の持っている技術や知識が役に立ち非常によかった。ドクターランナーをやることが私の運命だと感じました」と話したという。