デビュー作「りんごかもしれない」などで知られる絵本作家のヨシタケシンスケさん。自殺予防に取り組むNPOと共に開設したのがつらい気持ちを抱える人のためのネット上のかくれがである。優しいタッチで空間が描かれていて絵は全てヨシタケさんが手がけたもの。匿名の自分の分身「アバター」がその空間に入るとおばあちゃんから寄り添うメッセージをもらえる部屋や、つらい気持ちなどを書いた紙をキャラクターが食べてくれる部屋など9つの部屋に自由に出入りできる。電話かSNSで専門家に直接話を聞いてもらえる相談窓口もありサイトは無料で24時間利用できる。実はヨシタケさんも生きづらさを抱える当事者の1人だという。3月に開設されたこのサイトにはこれまでにおよそ1000万回アクセスされた。一昨年の日本の小中高生の自殺者数は過去最多の514人で、NPO法人「ライフリンク」の清水康之代表は「夏休み明けの時期を迎えるので、子供の自殺のリスクが高まりかねない」などと話した。