午後9時の高円寺駅前。暗くなった町並みでひときわ目立つのは、創業30年の町中華の満州王。著名人に愛される人気店。しょうゆらーめんは715円。玉子チャーハンは770円。たった一人で店を切り盛りするのはワン・ヘイキさん。お客がいる限り営業時間に終わりはないというが、ワンオペで一日15時間近く立ち続ける。午後4時には、オープン2時間前から準備を始め、たった一人で開店準備を行う。午後6時に店が開店するとお客がやってきた。多くのお客が注文するのがトマトチャーハン。フレッシュなトマトとバターを使用し、30年継ぎ足してきたスープで作っている。さらに焼き餃子も人気。注文が入ってから仕込んでいるという。他にもドリンク作り、席の清掃や皿洗いも一人でこなしていく。午後10時には25年前から通うこの店一番の常連客も登場した。そして注文したのは大谷焼きそば。ニンニクとゴマ油をきかせた塩焼きそばだった。またこの店ではメニューになくても食材さえあればどんな料理でも作ってくれるという。その後グループなどの団体客などが訪れた。合計一人で86食提供。この日閉店し店を後にしたのは午前6時だった。
