10月、養老は講演のため東京大学のキャンパスを訪れた。学生時代から医学部の教授を退職するまで39年間を東京大学で過ごした。養老は1958年に東京大学に入学。戦後の焼け野原から急激に社会が変わる中、確かな拠り所を求めてあらゆる書籍を読み漁った養老は解剖学にたどり着いた。解剖に明け暮れ遺体に向き合う日々は、生と死の意味を見つめる時間でもあった。養老は、他人がいなければ死もない、喜怒哀楽と同じで1人で笑ったり怒っているのは変、世界がありのままでいいとすればあれこれ言う必要がない、何も変わらないし同じことを追いかけていると話した。
