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「はこだてグルメサーカス2023」 のテレビ露出情報

さいたま市・浦和にある創業86年のうなぎ店「中村家」。国産うなぎを使い、辛めのタレでしっかりと焼くのが特徴だ。2代目の大森好治さんは、初代の娘と結婚し、店を継いだ。現在は、息子2人に店を任せているが、時々店に顔を出している。3代目は、焼き担当の長男・啓好さんと、串打ちなどを担当している次男の克敏さんだ。2人の妻も店を手伝い、家族4人を中心に店を切り盛りしている。浦和では、約50軒あったうなぎ店が約15軒に減少し、どの店も後継者不足が課題になっている。克敏さんの息子・央晴さんは、次期4代目だ。現在、日本橋いづもやで修行している。高校卒業後、店を継ぐことを決め、1年間、料理の専門学校に通い、いづもやで3年働いている。串打ちや焼きなど、一通りできるようになったが、課題なのは、裂きだ。師匠で、職人歴57年の広瀬さんは、央晴さんについて、素直で、すぐにでも店を出てやれる状態だなどと話した。央晴さんは、27歳くらいには中村家に戻れたらいいとしていて、あと5年は、別の店で職人の修行をしたいと考えていた。
央晴さんは、修行先が休みの時は、実家の中村家を手伝っている。中村家では、うなぎは浜松から仕入れている。串に刺し、白焼きをしてから蒸す。紀州備長炭で、外はパリッと、中はふんわりと焼きあげる。辛めのタレは、家族でも、2代目と3代目の克敏さんのみが作り方を知る門外不出だ。この日、克敏さんは、央晴さんを調理場に呼び、タレ作りを初めて教えた。薪を使って、強い火力で炊き上げるのが中村家の伝統だ。みりんベースのタレと醤油ベースのタレを別々の釜で炊き、丁寧に何度も混ぜ合わせる。2代目は、央晴さんに店に早く帰ってきてほしいと思っている。中村家に戻って、経営の勉強を積んでもらいと考えていた。克敏さんは、もう少し他の店で修行したほうがいいと考えていた。3世代で食事をしたときには、央晴さんの今後をめぐり、2代目と3代目の意見がぶつかった。
9月、中村家は、北海道・函館でのフードフェスタに参加した。このイベントには、全国のグルメが集まり、約15万人が来場する。中村家は、2015年から、浦和のうなぎ専門店が作る組合で参加していて、うなぎ弁当を販売する。2代目は、組合の代表理事を務めていて、3代目の克敏さんと4代目の央晴さんも参加した。央晴さんは、焼きを任された。ブースには、行列ができていた。2代目は、ゆくゆくは、組合の代表を3代目の克敏さんに引き継ごうと考えていた。そのためにも、央晴さんに早く戻ってきてほしいのだ。中村家は、2日間のイベントで720食を売りきった。2週間後、2代目と央晴さんが話し、央晴さんは、別の店で職人の勉強をやりたいから、行かせてほしいなどと伝えた。央晴さんの思いは強く、2代目は、央晴さんの決断を尊重すると話した。央晴さんは来年、別の店に修行に出るつもりだという。

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