日本のもやしが安いのは、長年の努力で大量にもやしを生産できるシステムを確立したから。もやしは土も日光も必要とせず、工場で栽培することができる。大切なのは水。豆が発芽する際に出す熱を冷ますために大量な水が必要となる。この工場ではミネラルを含む地下水を使用している。もやしが出荷できるようになるためには10日かかり、この工場では毎日約130トンを安定して生産することができる。今特に深刻なのが緑豆の価格の上昇。100％輸入に頼っていて、主な産地の中国で緑豆の作付面積が減り続けこの15年で約2.5倍になった。緑豆は日本国内では生産が難しいとされてきた。
もやし生産者協会理事長は、3年前にもやし生産者の苦境について全国紙に大きく広告を出し訴えた。2009年に全国に235いたもやし生産者は、現在は92。原材料の高騰の影響もあり、6割以上が廃業に追い込まれている。この20年、もやしの値段はほぼ横ばいで1パック200グラムで30円台。経営を維持するために必要な販売価格は40円ほどだと考えている。