回転でも高級でもない新たなジャンル、「寿司居酒屋や台ずし」を取材した。東京都江戸川区「や台ずし 一之江駅前町」平日の夕方前からカウンター席は埋まっていた。1貫65円からの寿司は全て寿司職人が握っている。客単価はおよそ3000円でリーズナブルだと人気。入社1年目から魚のさばき、寿司の握りを習うのは、や台ずしならでは。こうした人材育成が可能な理由について、や台ずしを運営するヨシックスホールディングスの山田雅治は「目利きや仕入れをチェーン店ならではのメリットで省いている」などと説明した。仕入れは本社の専門スタッフ、寿司は職人が握ると完全分業制にすることで、全店舗に寿司職人を配置することを実現させた。2000年に1号店をスタートし、今では350店舗に成長。名古屋市に本社があるヨシックスホールディングスでは、新オープンする店舗について建築会社のスタッフと打ち合わせが行われていた。この建築会社はヨシックスホールディングスの事業会社の1つ。店を自前で建てることができるため、外注するより建設費用を大幅にコストダウンしている。手掛ける店舗のほとんどには掘りごたつを設置して居心地を良くしている。座席とテーブルをあえて高くすることで空間ができるため、子どもがぶつからず安全に楽しめる店づくりを心がけている。海外進出も見据え事業拡大を目指している。