今回のランサム攻撃はアサヒの新商品戦略にも影響していた。2月に開催した事業方針説明会。アサヒビールの松山社長はこの逆境をバネにしていきたいと発表したのがアサヒゴールド。この商品は今年秋の販売を目指して開発が進められていた。しかしサイバー攻撃の影響を挽回するために発売が半年前倒しされた。説明会の様子を見守っていたのは松井茜人さん。マーケティング本部の新ブランド開発部の松井さんは、去年の4月に営業からマーケティングに異動した。ゴールドはマーケターとして手掛ける初めての商品に。松井さんが向かったのは茨城県にあるアサヒグループの研究開発センター。迎えてくれたのは研究員の藤澤さん。ゴールドを開発した張本人で、秋の発売を目指して二人三脚で育ててきた商品だったが、会社のリベンジマッチとして重責を背負うことに。2021年に研究職として入社した藤澤さん。彼女もまた全国展開する商品を手掛けるのは初めて。ゴールドの一番の特徴は麦芽100%。そこには克服すべき課題があり、採用したのは318号酵母で、スーパードライに使用されている、糖分を分解する能力が高い酵母でコクのある麦芽100%のビールでも、スッキリとした飲み心地に仕上がる。しかし開発期間が半年前倒しされたことで、通常より少ない試作回数で完成する必要に迫られた。
1月29日の大阪。松井さんは古巣の営業の担当者にアサヒゴールドを説明しにやってきた。大阪にある営業所の社員50人が集まっていたが、味やこだわりを自らの言葉で説明。身内をファンにできなければ、ヒット商品は生まれない。新商品に込めた思いは、ランサムの被害を乗り越えて夜明けを迎えたいという意志も表している。2月下旬、2社の製缶メーカーが製造したパッケージの最終試作品が完成した。どちらの色味によせるのか、部長の決済を取った。店頭でいかに美味しそうに輝くか、濃い金色にこだわったが、部長の判断は、松井さんの意見を受け入れた。
1月29日の大阪。松井さんは古巣の営業の担当者にアサヒゴールドを説明しにやってきた。大阪にある営業所の社員50人が集まっていたが、味やこだわりを自らの言葉で説明。身内をファンにできなければ、ヒット商品は生まれない。新商品に込めた思いは、ランサムの被害を乗り越えて夜明けを迎えたいという意志も表している。2月下旬、2社の製缶メーカーが製造したパッケージの最終試作品が完成した。どちらの色味によせるのか、部長の決済を取った。店頭でいかに美味しそうに輝くか、濃い金色にこだわったが、部長の判断は、松井さんの意見を受け入れた。
