2026年4月3日放送 22:00 - 22:54 テレビ東京

ガイアの夜明け
【アサヒビールとランサム攻撃〜半年後の逆襲〜】

出演者
長谷川博己 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

ガイアの夜明け
アサヒビールとランサム攻撃 いま明かされる危機の真相

東京・墨田区にあるアサヒグループホールディングス。およそ2万8000人の従業員を率いる勝木敦志社長。事件は去年の秋に発生した。アサヒは9月29日に身代金要求型ウイルスのランサムウェア攻撃を受け、ビールをいつも通りに出荷できない状況に陥った。ランサムは英語で身代金のことで、攻撃者が企業のネットワークにウイルスを侵入させデータを暗号化してシステムを使用できなくする。攻撃者は犯行声明を出し、データを復元するカギを引き換えに身代金を要求するというもの。攻撃から2ヶ月後に開かれたアサヒの説明会で、勝木社長は自ら被害を説明し、物流の正常化はさらに2カ月かかる見込みとしたが、身代金については支払っていないと伝えた。サイバー犯罪に詳しい日本ハッカー協会の杉浦さんは、ランサムウェア攻撃をうけた企業のトップは非常に難しい決断を迫られる。ダークウェブ、闇サイトでは攻撃を仕掛けたロシア計ハッカー集団のQilinが動いていた。アサヒの社員のものと思われる住民票のうつしや、工場のトラブル報告書など社内情報を公開していた。さらなる情報漏洩を防ぎ、システムを早期復旧するためには身代金を払えと脅されている企業はアサヒ以外にも世界中にある。厳しい決断を迫られた勝木社長。その思いについては非常に難しい判断だったと答えた。しかし身代金を払ったことが伝えられれば、新たな攻撃にも繋がってしまうと答え、身代金を払わないという決断をし、その復旧は時間がかかることに。その中で業務を再開することは困難を極めた。

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ほんの数滴で…

ほんの数滴で…という映像が流れた。

アサヒビールとランサム攻撃 いま明かされる危機の真相

アサヒグループホールディングスの売上高は2兆9700億円。去年9月にランサムウェア攻撃をうけた後に初めて社内にTVカメラが入った。攻撃の後に対策本部が設置された部屋では、ホワイトボードに記録が残されていた。書記としてこの文字を書いていたのが石藏利幸さん。アサヒが大規模なシステム障害に見舞われたのは去年9月21日のこと。一時的にビールや飲料の製造が停止した。アサヒビール茨城工場では一日600万本分を製造している。製造ラインのシステムは被害を受けたシステムとは独立していたために、攻撃の影響は受けなかった。事件が起きた3日後の10月2日には製造再開が決まったものの、受注や出荷のシステムはダウンしていて必要な生産量の計算ができなくなっていた。電子発注システムが再開するのは12月3日。それまでの二カ月間はシステムが使えない状況での作業を強いられることに。営業・物流が昭和に逆戻りしたような状態になった。

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アサヒビールとランサム攻撃 “昭和に逆戻り”で…社員の奮闘

アサヒビールの物流システム部は、毎日工場でどれくらいビールを作るのか決めていたのは植木拓実さん。普段は受注や在庫の数が自動的に吸い上げられ、受注管理システムが適切な生産量を計算していた。それがダウンしたために受注や在庫の数はアサヒの社員が自ら入力し計算することが必要になった。顧客が酒を注文する際に入力するシステムも使えなくなったために営業担当者が個別に注文を受けることに。二カ月の間、毎朝担当する店の注文を聞き取ったという。その数字を自ら表計算ソフトに打ち込んで発注していた。通常の外回り営業を続けながら注文の手入力という業務が日課に。 一方で、茨城工場に隣接する倉庫では、物流システムがダウンしている中で、在庫の数を正確に把握するのが担当者の重要なミッションとなった。毎日出荷する3万本ほどのビール樽を目視で数え、紙で集計していた。こうして確認した受注や在庫の数を元に物流システム部が生産量を割り出すために使ったのも表計算ソフト。地道な手作業で毎日生産量を決めていた。そんな社員の頑張りでシステムを使えなかった二カ月間の売上低下を2割程度にくい止めた。

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アサヒビールとランサム攻撃 経営トップの決断と葛藤

アサヒビールの勝木社長は、ランサムウェアに身代金を支払わないという決断をしたが、その自分の判断で社員に健康被害が出たらと思うと居ても立っても居られないと感じたという。

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システム暗号化でどうする?

システム暗号化でどうする?という映像が流れた。

アサヒビールとランサム攻撃 まるでビジネス…犯罪の手口

アサヒビールにランサムウェアを仕掛けたQilin。その手がかりを求めてやってきたのは国際金融都市のシンガポール。ここにQilinが開発した武器を入手し、その手口を明らかにした調査会社がある。サイバーセキュリティ企業のGROUP-IB。ここはサイバー空間における犯罪の調査や監視活動に特化したセキュリティ企業。その調査能力は業界でもオリガミつき。国際刑事警察機構や各国の警察に協力し、数々のサイバー事件を解決に導いてきた。ランサム集団Qilinの手口について、運営するプラットフォーム上でランサムウェア攻撃で使うツールを提供している。攻撃の実行役は別にいて、Qilinはランサム攻撃の道具や手段を提供し、その使用料を吸い上げている。今年2月にQilinは闇サイトでハッカーを募集していた。実行役として認められQilinと契約すると、秘密兵器を使う。

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シンガポールにはQilinが開発した武器を入手し、その手口を明らかにした調査会社がある。サイバーセキュリティ企業のGROUP-IB。Qilinが実行役に使わせているプラットフォームはCreateをクリックすると、ランサムウェアを作るページに飛ぶ。ここでは標的とするシステムの中で暗号化したいフォルダやファイルを簡単に選ぶことができる。支払い情報の画面では身代金として要求するビットコインの額や振込先の口座情報が。身代金の獲得に成功した場合に実行役が8割、Qilinが2割という取り分が一般的。好条件で実行役を引き寄せて攻撃数を増やすことが狙い。

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アサヒビールとランサム攻撃 狙われた“システムの弱点”

日本ハッカー協会の杉浦さんはアサヒが狙われた件について、やられるべくしてやられたと答えた。アサヒは社内のネットワークを壁で囲うやり方で、セキュリティ対策をしていたと思われている。VPN=Virtual Private Networkという通り道を用意して社員が外部から接続できるようにしていた。しかし、近年はこのVPNがハッキングされることで、社内システムに侵入されるケースが相次いでいる。攻撃された当時、アサヒのシステム部門を担当していた山川さんは、会社でもトップリスクにサイバー攻撃を位置づけていたため、いくつかの試作やプロジェクトを実施はしていたが、それが終わる前に攻撃をうけてしまったと語り、端末ごとに認証を受けるシステム中に移行している最中の攻撃だった。

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アサヒビールとランサム攻撃 新ブランドで反転攻勢なるか

今回のランサム攻撃はアサヒの新商品戦略にも影響していた。2月に開催した事業方針説明会。アサヒビールの松山社長はこの逆境をバネにしていきたいと発表したのがアサヒゴールド。この商品は今年秋の販売を目指して開発が進められていた。しかしサイバー攻撃の影響を挽回するために発売が半年前倒しされた。説明会の様子を見守っていたのは松井茜人さん。マーケティング本部の新ブランド開発部の松井さんは、去年の4月に営業からマーケティングに異動した。ゴールドはマーケターとして手掛ける初めての商品に。松井さんが向かったのは茨城県にあるアサヒグループの研究開発センター。迎えてくれたのは研究員の藤澤さん。ゴールドを開発した張本人で、秋の発売を目指して二人三脚で育ててきた商品だったが、会社のリベンジマッチとして重責を背負うことに。2021年に研究職として入社した藤澤さん。彼女もまた全国展開する商品を手掛けるのは初めて。ゴールドの一番の特徴は麦芽100%。そこには克服すべき課題があり、採用したのは318号酵母で、スーパードライに使用されている、糖分を分解する能力が高い酵母でコクのある麦芽100%のビールでも、スッキリとした飲み心地に仕上がる。しかし開発期間が半年前倒しされたことで、通常より少ない試作回数で完成する必要に迫られた。

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1月29日の大阪。松井さんは古巣の営業の担当者にアサヒゴールドを説明しにやってきた。大阪にある営業所の社員50人が集まっていたが、味やこだわりを自らの言葉で説明。身内をファンにできなければ、ヒット商品は生まれない。新商品に込めた思いは、ランサムの被害を乗り越えて夜明けを迎えたいという意志も表している。2月下旬、2社の製缶メーカーが製造したパッケージの最終試作品が完成した。どちらの色味によせるのか、部長の決済を取った。店頭でいかに美味しそうに輝くか、濃い金色にこだわったが、部長の判断は、松井さんの意見を受け入れた。

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アサヒビールとランサム攻撃 ドンキの“一押し商品”を目指す

アサヒゴールドの発売日にむけて営業部隊も動き出していた。量販店を担当する新井さんは都内最大級のドン・キホーテの店舗を訪れていた。ドンキには若者の客が多く、SNSでも売り場が話題になる。新商品をアピールするのに絶好の場所となっている。酒の売り場にいくと、アサヒの商品の売り場は、会社を応援するポップで宣伝されていて、イチオシ扱いされていたが、ビール売り場で一番目立つ場所にあった。新商品のアサヒゴールドもそれを目指すという。新井さんは松井さんの営業時代の同僚だった。松井さんがチューハイ担当、新井さんはビール担当として一緒に得意先をまわった仲。なんとしても良い売り場を確保したいと新井さんは、ドン・キホーテの運営会社のパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスへ。ゴールドを一押し扱いにしてもらうための交渉を行っていた。

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アサヒビールとランサム攻撃 ドンキの“一押し商品”を目指す

アサヒビールの新井さんは新商品のアサヒゴールドを一押し商品で扱ってほしいとドン・キホーテの運営会社のパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスに営業にやってきた。担当したのは全店舗のビール商品を担当小濱さん。新井さんは今回、秘策として取り出したのは、アサヒゴールド専用の販促物の12缶が入る、贈答用のバッグと冷やしたまま運べる保冷バッグ。ドン・キホーテ限定となっているという。交渉の結果、全国の売り場で一押しとして扱ってくれることになった。

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アサヒビールとランサム攻撃 いま明かされる危機の真相

3月下旬、工場でアサヒゴールドの生産がスタート。新製品を全国6か所の工場で一斉に生産するのはおよそ2年半ぶり。復活への期待が高まる中でランサム攻撃への不安がよぎる。

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アサヒビールとランサム攻撃 サイバー犯罪の“新しい液”

3月、アサヒビール本社でアサヒゴールドで乾杯する松井さんの姿が。勝木社長は今回のランサム攻撃を振り返ってもらうと、なぜ狙われたのかはいまだわからないと答えた。GROUP-IBの最高責任者のデニス・ザルブキン氏は日本にもさらなるサイバー攻撃の波が、今後押し寄せると忠告した。

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(エンディング)
次回予告

「ガイアの夜明け」の次回予告をした。

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