軽井沢は浅間山の南東に位置する。落葉広葉樹の森が広がり、夏の気候も涼しく高原リゾート地として人気が高い。9月、高原の森は秋の様相を呈す。この時期よく見られるのが、ツリフネソウ。花は袋状になっており、蜜を求めた虫が中に入ることでその虫に花粉をつけ、受粉させる。森でよく見られるオニグルミ、ニホンリスなどの動物はその硬い実を食べていく。10月、軽井沢の森は色づいていく。その実を求めニホンザルなどが現れる。森ではイノシシの親子やヤマドリがどんぐりを食す。さらにこの時期には渡り鳥も訪れる。ツリフネソウも実をつけ、その実は種子を飛ばす。その他の木々も子孫を残すために種子を遠くに送ろうとする。ニホンリスは地面を駆け、オニグルミの落ちた実を探す。ニホンリスはそれを埋め、越冬の餌とする。こうしたオニグルミの中には食べられず芽吹くこともある。動物はこうして木々の種を運ぶ役割を果たす。軽井沢の秋は生き物達が支え合い命をつなぐ。