人間活動により野生動物たちの棲息域が狭められている。世界中で毎年150億本もの木が失われており、1本の木が切り倒されると数千の生きものが棲家を失う。ブラジルのアマゾンでは紙の原料となる植林されたユーカリの林が広がっているが、野生動物がここで生きることはできない。伐採の目的は植林だけでなく、森は家畜の放牧地や農地にも姿を変えている。環境の変化によって生態系にも異変が起きている。干ばつが続くアフリカの地域に棲息するアフリカゾウは、乾季でも葉をつけるアカシアの林にやってきたが残っている葉はわずかだった。