先月18日、アメリカ科学アカデミーが連邦航空局に関する報告書を公表した。管制官の残業コストが2013年に比べて300%以上上昇しており、その原因は人員不足にあるとした。今年1月、首都ワシントン近郊で旅客機と米軍ヘリが衝突する事故が起きたのも管制官の人手不足が事故原因の一つとして指摘されている。空の安全を守る航空管制塔では今、トラブルが続発している。ニューアーク国際空港では今年5月、システム障害により最大7時間におよぶ遅延が発生した。同じく5月にはデンバー国際空港で通信障害が発生、航空機と管制塔の通信が90秒にわたって失われたという。指摘されているのはシステムの老朽化で、ショーン・ダフィー運輸長官は航空管制システムでいまだにフロッピーディスクが使われていることを明らかにした。ショーン・ダフィー運輸長官は、管制官が空を監視し航空機同士の間隔を保つために使っている技術は50年前のものだと話した。連邦航空局は管制官の増員と老朽化したシステムを改修する方針を明らかにしている。