交渉期限を目前にアメリカとイランが2週間の停戦に合意した。トランプ大統領は停戦の条件としてホルムズ海峡の完全で安全な開放を提示しているため、これが守られなかった場合は停戦が破綻する可能性もある。また、米メディアは政府当局者の話として停戦命令がイラン革命防衛隊の下級兵士にまで浸透するには時間がかかる可能性もあると伝えており、停戦が2週間守られるかは現時点で不透明と言える。米メディアはイスラエル・ネタニヤフ首相がトランプ大統領に対し、イランが大幅な譲歩をしない限り提案を拒否するよう促す一方で、バンス副大統領らは合意可能なら受け入れるよう助言したと伝えている。今後2週間の交渉でアメリカがイランに譲歩しようとすればイスラエルの反発は必至とみられ交渉は難航する可能性がある。トランプ大統領は今回の軍事作戦をベネズエラへの軍事作戦と同じように短期的に勝利宣言できると期待していた一方、ネタニヤフ首相はより持続的な作戦を望んでいるとも伝えられており、アメリカとイスラエルの考えには大きな隔たりがある。またパキスタンのシャリフ首相はSNSで、レバノンを含むあらゆる地域で即時停戦に合意したと発表したのに対し、イスラエルは声明の中で2週間の停戦にレバノンは含まれていないと明記しており、ここでも食い違いが生じている。ウォール・ストリート・ジャーナルはアメリカ政府高官の話として、イランがトランプ大統領の要求を満たさないことが懸念され2週間以内に再び危機が訪れるリスクがあると伝えている。アメリカとイランは10日にパキスタンの首都イスラマバードで初めての協議を行う予定だがイランが求める10項目にはウラン濃縮の容認などが含まれており、トランプ政権はイランの核兵器保有を阻止することを軍事作戦の目的としていることから交渉は難航が予想される。アメリカメディアはトランプ政権が成果が少なすぎると見られずにいかに事態を収拾するかという難題に直面していると伝えているほか、今回の停戦についてトランプ大統領が掲げていた目標が達成されることなく戦争が終結するのか、不安定な停戦状況に陥る可能性があると指摘している。
