岐阜県郡上市は森林が9割を占め、24本の一級河川が流れる。市東部を流れる和良川は全長9km。やがて木曽川に合流。川幅も広く、山間部にしては水温が高いのが特徴。6月は釣り場として賑わう。緩やかな清流を好むアブラハヤ、アジメドジョウの他、アユも多数。アユは鋭い歯で岩の藻類をそぎ取って食事する。アユ同士で縄張り争いすることも。川には、国の特別天然記念物でもあるオオサンショウウオも。地元では岩の狭間にいることから「ハザコ」とも。両生類のため肺呼吸。30分に1回程度、水面に鼻を出して呼吸。川の源流部には1000ヘクタールを超える森。120年ほど前、当時の和良村は一帯の森を購入。天然林の他に植林で森を整備してきた。夜間にはゲンジボタルが多数。一方、オオサンショウウオの脱皮した皮は魚の餌に。繁殖のための巣穴で卵を守る様子も。生まれるまでは半年間、雄が1匹で巣穴を守り続ける。